白南風が吹く

日本民主主義文学会の福岡支部が、「白南風」という文芸誌を創刊しました。長い伝統があるのですが、しばらく休会していて、支部を再建して今回創刊したそうです。

すっきりした上品な本で、中身も充実しています。それぞれの体験や現状に裏打ちされた、確かな手触りの作品ばかりで、こうやって書くことが、人間や世の中を豊かにして行くのだと、しみじみ感じます。

以前、沖縄についての何かの講演で、沖縄にはこういう同人誌活動が他県に比べてとても盛んで、それが文化を支えるひとつになっていると聞いたことが今も印象に残っています。このような活動は世の中にとって国にとって、とても大切なことではないかとずっと思っています。

表紙の絵や挿絵が、むなかた九条の会の初代９人の代表の一人だった、故・尾山清さんの絵であることも、ひときわなつかしいです。装丁その他も、バランスのよい美しい本です。

私も献辞を頼まれて、うっかり長く書きすぎて、特別寄稿のかたちで載せていただいたので、それも紹介しておきますが、他の方の作品も機会があったら、ぜひお読み下さい。私にご連絡くだされば、支部にお伝えします。一冊３００円です。

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