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目先を変えて

昨日の夕方、お客さんが来るのに、家はもう散らかりっぱなしのゴミの山、床はほこりでざらざらだし、しゃかりきに掃除するにはくたびれすぎてるし、どうしたもんかと思ってました。

いつもは、とっさに散らかったものを箱や紙袋に放りこんで、上の家に持ってってごまかすんですが、なんかもう、そんな気力もない。「すごく散らかって汚れてるけど覚悟して」とは言ってあるんだけど、それにしてもこれはひどすぎる。

だいたい、お客さんが見える楽しみのひとつは私の場合、楽しい時間をすごして相手がお帰りになったあと、当座しのぎでも久しぶりに片づいた部屋(ときには家)で、今度は自分がお客さん気分で至福のときをすごすことなのさっ! まあまたすぐに散らかって元に戻るつかの間の幻なんだけど。
 それを味わえないのも惜しい。

えい、ひとつ目先を変えてやれと思って、うずたかく積もった本や書類を全部ベッドに積み上げて他の部分を見られる程度にすっきりさせて、もう何ヶ月かぶりに、床に掃除機をかけまくりました。この音が嫌いな猫は、あっという間に庭に出て行ってしまいました。すまん。掃除が毎回とどこおるのは、ひとつはこれもあるんだよねえ。心を小さく鬼にしないと掃除機がかけられない。

それにしても愛猫の故キャラメルは度胸がよくて男前で、掃除機も平気でどたっと床に寝ている脇腹に稼働中のヘッドを近づけて腹の毛を少し吸い込んでも、ふんとバカにしたような顔で見下ろし、平然と無視してたもんだが。
 ああ、会いたいよう、キャラ。

と言っていたら、掃除も終わり、逃げ出していた猫のカツジがベッドの点検にもどって来ました(笑)。

でもまあ、久しぶりの掃除は楽しく、おかげで床はつるつるになり、机の上はかねてめざしてた喫茶店風に見えんこともなくなって、めでたくお客さまをお迎えできました。「あれー、きれいじゃないですか」「ベッドの上を見てから言って」とのやりとりはあったけど。

久しぶりに花屋さんで買った珍しいのやきれいなのやの花も飾っちゃったりして。

ただ、問題は、このままでは、今夜私がベッドで眠れない。
まあ、空いてるすきまにはまりこんで寝られないこともないし、その予定だったっんですけど、やってみたら、ひょっと寝ぼけて床に落ちて腰でも痛めちゃとりかえしがつかんわと、結局またがらくたを床に下ろして、ちびちび片づけて行くことにしました。

お客さんが見えると、こうやってなんとか少しは家が片づくのが助かります。
 …と、二日がかりで様子をしたため、今からまた一眠りします。

…と言ってたら沈没して爆睡し、またまた夜が明けました。こんなしょーもないことを三日がかりで書いてる私って何よ。

せめてのおまけに、ちらっと書いとくと、台風の被害対応もそっちのけで、改憲にいまさら血道をあげようとしてる首相と政権は、いったいどうなってるんだ。もうさ、予習も準備もしてないテストの前日に、散らかってもいない押入れの片づけにかかってしまう子どもの方がまだましだろう。

自分たちがいつでも好きなことやれる「緊急事態条項(このごろでは名前を変えて「緊急政令」とか言ってごまかそうとしてるみたい)」をよっぽど作りたいんだろうが、そもそも今あるシステムすら、ちゃんと使いこなせないで使う気もしないで新しいものを作ろうなんて、片づけでも断捨離でもエコでも一番やっちゃいかんことだろ。ゴミでもないものゴミにして、新しいゴミを作ろうとしてる人に何をまかせられるっていうの。

情けないほどささやかに、それでも私が慰められてるのは、首相がことあるごとに何とかの一つ覚えみたいにくり返してた「ていねいに」のことばを最近言わなくなったこと。この政権とこの首相が何よりも蹂躙し凌辱し汚染し冒涜し、ほとんど殺戮したひとつは、「ていねいに」ってことばですよ。そのひとつだけでも私は許せない気がしています。

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カツジ猫