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自業自得だが忙しい。

◇「偽りの楽園」&「風立ちぬ」の感想、もっと書け!とも言われてるんだけど、なんかもう、これ以上書くとヤバい気もするんだよね。自分も他人も(赤の他人も、身近な他人も)まとめて傷つけそうな気がする。

まあそんな、たいそうなもんでもないかもしれんけど、結局、知人友人の誰かれの人生をあげつらって、わたしゃ死んでもそんな生き方はしたくないぞなもし、とか、間接的に言ってしまいそうな気もしてさ(笑)。
その一方で、自分がどういう人生めざしてきたのかきてないのか、それも言っちゃいそうな気もしてさ。

誰もがまさかと思うでしょうが、私はこうして人さまの目にふれる文章書くときには、一応考えをまとめてから書いてるんだよねー。でも、これ以上、この二つの映画の感想書けば、自分でも今よく考えてないとこに、どんどん踏み込みそうな気がするし、それって、もはや映画の感想ではないんじゃないかと思うくらい、暴走、爆走、四分五裂しそうな気がしてならない。
ま、もうちょっと考えます。

◇それでなくても、忙しいのよ。
ラッセル・クロウが出てる「アイアン・フィスト」って何だかあやしげな映画、どーせ日本公開されないだろうと思ってたら、近場のちゃんとした映画館で(笑)、しっかり公開されてるじゃないのさ。
これは急いで見に行かないと、と思うんだけど、「レ・ミゼラブル」のミュージカルも券買っちゃってるし、キャラママさんと見ようと言ってた「デルスー・ウザーラ」のDVDも知らん内に発売されて、レンタルショップに並んでるしさ。あせるあせるあせる。

◇その一方で。ぼけっと楽しんで見てた海外ドラマの「キャッスル」だけど、あ、面白いんだけど好きなんだけど、このドラマに限らず、よく出てくるのが、「刑務所の中で男性がレイプ(同性に)される」って話で、それがもう、どういうか、天災みたいにふつうになってて、しかもそれを刑事が脅しに使ったり、あれだけ人権にやかましいらしいアメリカで、そういう「レイプされそうな男性」のことを何とか守らなくてはいけないんじゃないかって発想がまったく見られないのは、どうしたことだろ。

私が男なら、特にそういう「レイプされそうな男性」なら、絶対にこれは男女差別だと思うけどな。そういう男性はどうなっても何されてもいいって発想が、ただよってるようで、ものすごく恐い。

これって今の若い人は想像つかないだろうけど、ひと昔前の女性へのレイプに対するのと同じ「まともにとりあげなさ」なんだよね。
実は私は、そういう「女性はレイプされてあたりまえ」って世界で、金魚のように呼吸困難になってたとき、「ハイト・レポート 男性版」を読んで、レイプされた男性たちの体験談にほんとに救われたんです。どういうか、そういう苦しみがわかる男性もいるんだって事実に。

今じゃふつうに流行してるボーイズラブだのやおいだのの設定や描写が、その始まりじゃ、私のそういう安堵感ともどこかでつながってたのかもしれない、なんて話はさておくとして、今じゃ、まさに、そういうマイナーとはいえ、れっきとした文学の中で、男性がレイプされる場面が耽美的に描かれる一方、刑務所なんかでのその手の実際の被害には、真剣に対応してる様子も見えないというのは、まるで、まったく、その昔の女性のレイプの扱いとおんなじ気がして、私はものすごく落ちつかない。

女性のレイプについては、昔からここまでも事態が改善されたのに、どんなに少数とはいえ、男性のレイプ被害者については取り残されて、放置されてるのが、とても気に入らない。
そりゃ、女性のレイプに関する報道その他の許し難さは、ひどかったし長かったが、それに比べて男性の方はもうちょっとまだ放っておいてもよかろうなんて考え方、私は絶対にしたくない。レイプという行為の被害者という点では、彼らと女性はまったく同じだ。なぜ、もっと真剣に、深刻に、対応しないのだろう。

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カツジ猫