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花火を堪能。

◇ゆうべ、遠くでどーん、ど-んと音がするので、もしかして花火?とネットで調べたら、近くの海岸でやってるらしい。どこかから見えないかなとバッグをつかんで車を出しました。

隣り町ではあるのですが、山がさえぎるのか全然見えず、ままよと車を走らせていたら、やがて前方の空いっぱいに大きな光の輪が広がっては散るのが見えはじめました。
道路の両側の店の前や空き地で、夕涼みがてら見物している人たちもちらほら。
でもそうなると欲が出て、もっと近くまで行ってみようと走りつづけ、ほぼ真下に来たあたりで、大きな道路をそれて、団地の中に入りました。くねくねした道を上がって行くと、空き地の正面に花火が見える絶好のスポットがあり、見物している人たちもいました。

そこの道のわきに車をとめて、外に出て車によりかかって見ていました。さまざまなかたちの花火が重なり合っては散りなだれ、豪勢に夜空をいろどって、もういつまでも飽きませんでした。人間はいいものを考え出すのだなあ。

終わって人も散ったので、車を出しました。夢中で来たので道なんか覚えていなくて、何度か狭い道で行き止まりになったり、暗い中、いつ脱出できるんだと自分でもおかしかったのですが、じわじわ広い道を見つけて、花火帰りの人の波や車の列といっしょになり、もみくちゃになりながらほっとして、無事にもとの道に出て帰宅しました。
母がいっしょなら、こういう冒険は楽しんだだろうなあ、帰りの車の中でも満足して「きれかった(きれいだった)ねえ」とくりかえしたろうなあと、その声が耳に聞こえるようで、まるでいっしょにいるようで、それもまた楽しかったです。

◇ひきこもり宣言をしてしばらくになり、だいぶ落ちついては来たのですが、それでもときどきまだ、「本気ですか」「原因は何ですか」みたいなコンタクトをとってくる人がいて、いっさいお返事もしていないのですが、念のために再度ここに書いておきます。

原因はただもう私が忙しくて、仕事以外のおつきあいをしている時間をこの際いっさいなくそうと決心したからです。それ以外の理由は何もありません。

例外は学生、出版社、専門分野の研究会、九条の会。これらは仕事関係なので。

わりとよくあるお言葉には、「とても楽しくおつきあいしていたので何とかなりませんか、どうしたらいいか方法はありませんか」「気がつかずに非常識な失礼なことをしていたかもしれませんが、そんなことにはこだわらない方と思っていたので、裏切られた気持ちです(←ほんとに原文のママ)」などがあるので、一応お返事しておきます。

私も大変楽しくおつきあいしてきました。でもそういうものには、いずれ終わりがあります。これが終わりと思っていただくしかありません。もしまたいつか機会があれば、時間に余裕が生まれたら、と若い時ならきっと言います。でも今は空約束になりそうで、とても言えない。私に残された時間は、あとよくて10年、ものすごくよくて20年。それはもう、どうかもう、私の時間にさせて下さい。それでも足りないぐらいです。

どなたに対しても非常識なことや失礼なことをされたとは思っていません。むしろ今回の私のしていることの方が、ずっとそうだと思っています。
ただ、もし、私がそうやって、何でも許して認めているように見えたのを、自分の魅力のせいとか自分の力のせいとか思っておられる方がおられたとしたら、それはちがいます。私は許したのでも認めたのでもないし、去られることや傷つけられることが恐かったのでもありません。ただ本当に、まったく気にならなかっただけです。
うまく言えませんが、わかっていただけたら幸いです。

◇それからこれは、そういう気持ちとは水準がちがう、はっきり言ってぶちきれる件ですが、「忙しいとか言って、花火だ映画だ野球だと、けっこう遊んでるじゃん。その時間とエネルギーを何で私に向けないの?」みたいなこと言う人が、たまーにいらっしゃいます。

はっきり言うけど、この発想、顔に出すだけでも、頭の中で考えるだけでも私はムカつくので、いっさいやめていただけますか?(笑)

私は実は「生活保護の人がパチンコしてる」とか「貧困家庭と言いながらテレビやパソコン持ってる」とかいうのを聞いても、正直言って、猫に熱湯かけて殺した話と同じくらい(あ、あの犯人を実刑にする署名は8万を超えたそうで、皆さん、10万を超えるようにがんばりましょう)不愉快で激怒するのです。

いったい私が、こうやってちゃらちゃら楽しく毎日を送るために、どれだけ爪に火をともして倹約し、ぶっ倒れるほど仕事をし、考え抜いて悩み抜いて、気が狂いそうなほど煮詰まって、その結果、もう死にそうになって金魚みたいにあっぷあっぷしながら花火大会や野球場や映画館に行ってると思うんですか。この狂気と過労死寸前の中で、熱いトタン屋根の上の猫みたいに踊り狂ってる毎日を、いっぺん自分でやってみろ。

ちなみに、こうしてブログに長々書き散らせるヒマがあるのも、それだけパソコンの前で、狂ったように時間をにらんで、単純作業や複雑作業してるから、煮詰まったとき、気晴らししようにも、他に何かする余裕がないからなんですよ。

生活保護や貧困家庭の人たちだっておんなじですよ。身体をはって身を粉にして、彼らの再生や生活改善のためにつくしてる人なら、そういう口出しやアドバイスもまだわかる。だけど、知りもしない他人が、何がぜいたくか何が必死の息抜きか、どれだけわかって言ってるの。本当に、とことんあたりちらすけど、朝鮮民主主義人民共和国(あー、疲れた、長すぎる)のミサイルだってそうですよ。詳しい事情知りもしないで(私も知らんが)何騒いでる。

わ、いかん、そう言ってたら、そろそろ九条の会の街頭宣伝の時間がせまって来てた。というわけで、ここまでに。

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カツジ猫