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薬物依存の報道

私はテレビを見ないので、いろんなニュースの情報はもっぱらカーラジオとネットです。
最近話題になりまくってるらしい、タレントのドラッグ使用問題も、だからネットで見て「どうやら不必要に大騒ぎしてるらしいな」ぐらいの感覚でいました。

先日カーラジオで民放局がなかなかまじめな報道をしていて、このような依存症の人の事件を報道するにあたっては、再発防止と社会復帰の観点から、しかるべき組織がちゃんと報道のガイドラインを作っているのに、それが今回全然守られていなかったことを、冷静に克明に指摘していました。

そのガイドラインというのが、聞いていてもなるほどと思うものばかりでしたが、どうせテレビでは絶対どれも守れてないんだろうなあということも、報道をほとんど見てない私でも容易に想像できて、ちゃんとこれだけのものができているのに、それをほぼ完全に無視する怠惰っつうか不勉強っつうか無責任っつうか雑っていうか、国会や首相があれだと、報道もこうなるのか、いや前からこんなもんかとか、あらためてムカつきました。

帰って、ネットでガイドラインをさがしたら、これもなかなか見つからず、こんだけニュースで大騒ぎするなら、まずはこれをよく皆の目につくようにひと目にさらしとかんかいとまた腹が立ちました。まあ、見つけましたので紹介しておきます。

テレビをごらんになった方、実際の報道としっかり比べて見て下さい。これは別に犯罪をかばうためのものではなく、いたずらに興味をそそって新しい使用者を生まない、実際にリハビリをしている患者や家族の心を折らない、などの目的に沿って決められていて、そもそもこういう薬物利用や依存に対して、脅かしたり孤立させたりしても決していい結果は得られないという、合理的な判断にもとづいたものです。報道でするべきでないのは、以下の通り。

○「白い粉」や「注射器」といったイメージカットを用いないこと
○薬物への興味を煽る結果になるような報道を行わないこと
○「人間やめますか」のように、依存症患者の人格を否定するような表現は用いないこと
○薬物依存症であることが発覚したからと言って、その者の雇用を奪うような行為をメディアが率先して行わないこと
○逮捕された著名人が薬物依存に陥った理由を憶測し、転落や堕落の結果薬物を使用したという取り上げ方をしないこと
○「がっかりした」「反省してほしい」といった街録・関係者談話などを使わないこと
○ヘリを飛ばして車を追う、家族を追いまわす、回復途上にある当事者を隠し撮りするなどの過剰報道を行わないこと
○「薬物使用疑惑」をスクープとして取り扱わないこと
○家族の支えで回復するかのような、美談に仕立て上げないこと

何もかも正しすぎて、聞いてるだけで気持ちよくなったぐらいなんですが、こういうのがすべて無視されてるんですねー。やりきれないわ。
まあさ、昨日か今日か、ジムで遠くのテレビ画面で、戦闘機の爆買いのニュースみたいなのをやってたから、はー、首相がトランプに使いみちも決まらないような兵器をばかすか買わされた話をやってるのかい、珍しいなと思っていたら、いつまでも長々長々それやってるんで、よく見たら「中国がやたらと戦闘機買ってる」という話で、またも政府のお先棒かついで隣国への警戒心や敵愾心あおってるのかよ。いいけど、その前に自分の頭のハエを追えよって話だよな。臆病者の、怠け者が。報道機関の名にも値しないと言いたくなる。

まあ私がカーラジオで聞いた番組のように、ちゃんと仕事してるマスメディアも、もちろんちゃんといるんだろうけどさ。

あらー、こんなこと書いてたら、「ビハインド・エネミー・ライン」の映画の話をする間がなくなった。ネットでチラ見したら、あまりの評判の悪さに爆笑した。「暗い」「救いがない」とかはまだしも、「何がどうなっているのか最後までまったくわからなかった」みたいに怒っている人もいるんだよなあ。大丈夫かほんとにもう。

写真は誰かわからない黒猫三兄妹シリーズですが、よく見ると、後ろにつめとぎがあって、キャラメル猫の写真がはってある。この黒猫たちを庭で拾ったのは、キャラメルが死んですぐだったので、まだまだ忘れられなかったのだろうなあ。

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カツジ猫