誘惑が多くて。
◇古い靴下や手袋や下着の押しこんである大きなポリ袋を二個からにして片づけて、これで衣類の整理はどうにか山を越えたかと思うけど、それはまったくただの幻想かもしれない。
祖父の椅子の脚というか芯は、径4ミリのボルトで何とか固定できた。まだ少しぐらぐらするが、これなら何とか使えそうである。
書庫の本もすこしずつ移動を始めた。
◇今日は福岡で県の九条の会だった。各地の活動が聞けて面白かった。福岡では若いお母さんたちや中高生がそれなりに、きちんと活動を続けているのだそうだ。
懇親会もあったのだが、母のところに行きたかったので、帰った。久しぶりに出た町は誘惑満載だったが、紅茶を何種類か買っただけで脱出することができた。しかし大丸のレストラン街の紅茶の喫茶店がなくなっていたのはショックだった。ずいぶん、あそこで時間をつぶしたのに。8月に閉店したそうで、そんなに行ってなかったっけ。
暗くなりかけた高速に乗って、イルミネーションと港を見ながら町を出て帰路につくのは悪くなかった。かなり認知症っぽくなってるとは言え、まだまだ会話ができる老母と、立派な毛皮を着ているくせに私がいない寒い家で留守番するのは不満らしい、何だか不幸になりたがる猫と、仕上がるかどうか不安な仕事に向かって帰るのは、それなりに幸福だった(笑)。
◇そんな時間は絶対ないのだが、007の映画、見に行きたいな。ダニエル・クレイグのボンドは、これが最後かもしれないって言うし。私は「ミュンヘン」の時から彼は好きなのだが、ただ、ここ最近の007のリアル深刻暗い路線は正直ちょっとうんざりしていて、特に前回の絶対崩れないと思っていたものが崩れて行くというのは、個人的にいただけなくて、もういいやそんなにまじめにやりたいんなら、よその人と遊んでみたいな気分になってしまっていた。今回はまた若干明るい路線に戻ったらしいが、それで忘れられるってものじゃない。世界の崩壊見たいんなら日本の国会見てたら十分だ。その絶望と虚無を抱えて、それでもするべきことをしようって人間を見たいなら私を見てたら、ことたりる(言うかね)。どっちみち、その点ではまったくもって、映画の方が色あせる。
◇今月の九条の会のチラシを作ったので、書棚に入れておきます。近日中にまくと思いますが、利用できるならどうぞ使って下さい。