誰か私に教えてほしい
トランプ大統領が要職に初の女性を登用したのが話題になってた。これで彼を見直す人というのもそんなにいないだろうけど、それでなくても日本でも、検察庁やら労働組合やらのトップが女性で、これがまあ思想のちがいとか意見のちがいとかを超越して、あれこれいろいろやることすることひどすぎるのを目の当たりにしているから、女性が登用されたって、何の慰めにも安心にもならないのが、情けないというか残念だ。
それにしたって、予想通りにトランプ大統領はめちゃくちゃなことやりそうだし、兵庫県知事選挙の前知事候補の斎藤氏はどうやらこれまた統一教会がらみらしいのが、この時点でわかってよかったが、その支持者の集団が暴力沙汰を起こしまくって、危険な状態になっているのが、まるきりファシストやナチスの台頭を目の当たりにしているようで、気持ちが悪い。プーチンやネタニヤフも加えて、これらの存在が人々の支持を集めていること自体が、ひたすらにもう、無気味だ。それに目をそらせて、ささやかで美しい幸せを味わって生きて行こうとする人たちの気持ちもわかるが、そっちもどうかするとそれ以上に恐い。
私の知り合いにもトランプにある程度の共感や好感を抱く人もいて、前にも書いたが、これはビートたけしや任侠映画やマフィア映画に魅力を感じる感覚につながっているのだろうなと思う。最近では齊藤前知事や松本人志への支持にも通じるのかもしれない。
自分でもつくづく、これは私の弱点だなあと思うのは、これらすべてのタイプの人や集団に私がまったく魅力を感じたことがないし、もちろん今も感じないことだ。幼いころからふり返っても、暴力や権力や金の力を持つ存在に、憧れも共感もからきし抱いたことがない。どれだけ探しまくっても、記憶の中から拾い出せない。「木枯らし紋次郎」ぐらいだったかな、好きではまったのは(笑)。
詳しい理由は、ここでも書いたから要点だけ引用しておくが、何かと戦うにはその魅力を知らなくてはいけないと考える私にとって、これはやっぱり弱点だ。誰かこういう力と金の持ち主の魅力を、手っ取り早くわかりやすく、私に教えてくれないかしらん。
(2)もうひとつは、たとえば、ビートたけしや松本人志のような存在に、常に私が感じる恐怖と不安、それらをどんなかたちでも許して愛するすべての人に対して抱く不信と敵意なのだと思う。社会への批判とか、既存のものへの抵抗とか、そういう理由で行動発言する人が、弱者、高齢者、女性、動物といった弱い者へ容赦なく与える残酷な攻撃、それに比べて強者、権力者、体制、組織、国家、多数派、などに対しては、いかにも用心深く慎重で対立を回避すること。それは革命と暴力のような問題にも関わるが、何しろ私は、たとえ偽善でも欺瞞でも、これらの「弱者への攻撃」に無神経な「強者への反抗」には、共感も好感も仲間意識も抱けない。
ジャン・ニーノのいたずらは、幼女や小動物、高齢者などにもむぞうさに向けられる。それが子どもというものだし、むしろ当然の自然の描写だ。ただ、結果としてでも何でも、それがすべて「大人社会への抵抗」というくくりの中で、免罪されていることが私はやはり許せない。
昨日の落書きについて、ちょっとだけ説明。
私は授業で受講生に連絡を取るのに、このホームページに開いた掲示板を使っています。当然公開していて誰でも見られるから、受講生には連絡用のペンネームをはじめの授業で選んでもらってます。
年度によって、魚や野菜や文房具や乗り物や宝石や、いろんなものの中から選んでもらうのですが、今回の授業は「鳥」でした。
七面鳥を選んだ一人に「クリスマスには食われるよ」と悪い冗談を言って気がとがめてたのですが、小レポートの名前の欄に、名前と並べてペンネームも書いてる人が多い中、その人は書いてなかったので(書かなくてもいいんですが)、つい自分のメモ用に書こうとしかけて、せっかくだからと絵を描いてしまいました。おちょくりすぎたかしらん。
そうしたら、もう一人書いてない人がいて、この人のペンネームは何と「クイナ」でした。ひょっと二人が返却されたレポートを見比べるかもしれないし、こっちにも描かねばと思ったけど、「クイナ」って、どんなやねん。さすがにネットで見たけれど、どこまでクイナに見えるだろうな。