誰が懸念だって?
もう少し前の話になるが、首相が国会答弁を修正したことについて、党内から、野党につけこまれるんじゃないかと「懸念する」声が出ていると聞いて、懸念するならもっとその手前でいろいろあるだろうがとか、そもそも誰がそんなしょうもない懸念をしたんだ、よもやまさか山際とか茂木とか萩生田とかじゃあるまいなとか、むしゃくしゃしていた。そのあと、ネットでも評判だった共産党の山添拓氏の質問で、しどろもどろの内容ゼロの首相の登弁を聞いて、また脱力していた。
そうしたら、中国共産党大会がこれまた、あれこれ実にうさんくさくてしょうもなくて、まあそうなってる原因がわが日本のやってることにもあると思うと、なおのことまた腹が立ってイラツイてた。そりゃ、周辺や近辺や隣国に、今の日本のような政府とメディアと国民のいる国があったら、私が中国でも恐ろしくて夜も眠れんわ。
しかし何よりもう、習近平氏をはじめ、そのトシを聞いて70だの80だの、皆ものすごい高齢で、これまた日本だってあんまり人のことは言えないが、それにしたってひどすぎると感じてしまう。
だいたいオリンピック汚職で最近軒並みひっぱられてる連中がこれまた同じくらいの70や80の高齢なんだよな。その年になってまでそうまでして金儲けがしたいのかと、えげつなさにうんざりして、そりゃ若者が無気力にもなるわさな。私と同年齢の人たちなのだよ。まったく年寄りの面汚しだよ。恥ずかしい世代になってしまってるじゃないか。
米国のバイデンさんも、それを言うならいいトシだし、トランプだってそうだよな。どこからそんなエネルギーが生まれて来るんだろ。
トランプのことを思うと、そりゃバイデンさんにはがんばってほしいけど、アメリカが世界の正義の代表みたいな顔されると、それはそれで何だかなあ。
だいぶ前のニュースでは、ロシアのウクライナへのミサイル攻撃やなんかについて、ロシアの市民たちが、「NATOが悪い」だの「ウクライナが悪いのじゃないけど、誰かがあやつってる」とか言ってると聞いて、そぞろ哀れを催したけど、でも考えてみると、アメリカはしばらく前まで、ロシアがウクライナにしたと同じようなことを、ベトナムでもチリでもその他でもめちゃくちゃやってくれてたんだからな。やられた側はそれを忘れるはずもなく、アメリカのイメージはそんなに変わるはずもなく、おいそれと正義の代表みたいな顔されたって、そりゃ、あんたのその口で何を言うかと思うよね、普通。ロシアの市民がそういうイメージを抱いているのも当然だと思う。
コミック版「戦争は女の顔をしていない」で、もちろん原作にも出て来るが、地獄のような戦いを続けながら女性兵士たちが「この戦争が終わったら、誰ももう戦争はごめんだと思って、平和が来るにちがいない」と信じて語り合ってるのが、本当に切なくて、つらい。
しかしまあ、話はちがうが、ちがわないかもしれないが、これも最近のニュースで、大分の農村で、畑仕事をしていた男性がイノシシ三頭に襲われて、足とかをかまれて軽いけがをしたというニュース、その男性がイノシシたちともみあっているのを見た別の男性が猟友会の人だったからか、持っていたモリ(!?)でイノシシを倒し、二頭は逃げ去ったというのがあった。
大分は私の故郷でもある。そして、もともとは長崎出身だった私の家族が、荒っぽくてがさつで野蛮だと嘆いていたぐらい、パワフルでエネルギッシュな県民性である。それで田舎で、畑で、イノシシと聞くと、いかにものイメージだなあと変になつかしくラジオを聞いていたら、何とまあ襲われて争っていた男性は84歳、モリで攻撃した猟友会の男性は71歳だそうで、過疎の村だか何だか知らないが(いや今ちゃんとニュース読んだら日出〈ひじ、と読みます〉って、あそこはそこそこ町やんけ)、ますます、いかにも大分だなあとなつかしくも頼もしかった。中国共産党やオリンピック乞食のじいさんたちより何ぼかましではあるというか、庶民も負けてないと変に感心した。
まあ、こういう、終わりかけの夕顔も、美しいといえば美しいもんね。
え、ちょ、山際大臣辞任するの?