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豚の運命

先日、町に髪のカットに行ったとき、近くのビルの雑貨屋で、もう本当に昔のおもちゃやがらくたみたいなのが積まれて売られている中に、木目模様の鹿っぽい置物を見つけました。340円かなんかでした。

むかーしむかし、修学旅行で奈良の公園で買ったんじゃないかと思う、鹿の置物の、角がかたっぽとれたのを、他の大昔の子供時代の置物といっしょに、部屋のすみの棚に飾っていたのを思い出し、お話し相手に買おうかなと思ってそのままにし、翌月行ったらもうなくて、あんなもん誰が買うのよと思っていたら、昨日また現れていて、つい買ってしまいました。
 「これ、奈良の?」と聞いたけど、お店の人はもちろん知らず、「北海道のクマの小さいのはときどきあるんですが」とのこと。いやそれも、うちには数匹いるのよね(笑)。

帰って以前からのと並べてみたら、デザインといい、とんがり方といい、何だか時代を感じておかしい。こうして見ると、昔の鹿さんはおっとりとして品があり、昨日手に入れたやつは、宇宙人みたい。言語が通じるのだろうか(笑)。

蒸し暑いし、大降りだし、何やらノアの方舟の中にいる気分。猫はチュールを二本分食いあげて爆睡している。
 庭のグラジオラスは咲き続けて、本当にきれい。わからんもんだなあ。他の二つの大きな茂みは一本ずつしか咲かなかったのにね。

テレビを見ないので、養豚業者のトラックとバスの事故のニュース、映像では知らなかった。亡くなった人もおられるので、不謹慎なようで口に出せなかったが、「豚はどうなったのかしら?」ということが、はじめから変に気になっていた。どうせ殺されるために運ばれていたのかもしれないから、そこで死んでもかわいそうということにはならないのかも、でも最後にそういう災難に遭うのもなあとか、ちょっとでも自然の中で自由を味わえたら幸運なのだろうかと、あれこれ考えては、しょうもないことに落ち込む自分に落ちこんでいた。たまたまネットで映像を見て、豚たちの姿を目にすると、あらためてまた、変にやりきれない複雑な気持ちになる。安いしおいしいから、けっこう毎日豚肉食べてるんだけどなあ。

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カツジ猫