野党の合意。
◇まだ朝刊をざっと見ただけですが、五野党が選挙協力に合意したとか。いい知らせです。
私の周囲でも、野党に選挙協力を呼びかけようと積極的に動いていた人々がいて、その集まりに顔を出していた人から少し報告を聞いていました。
そういう全国の小さい集まりが、大きな力になって政党を動かしたのを実感しています。
国会前の熱気の中で起こったことが、静かにひそかに、全国で広がりつつあるのを感じています。
◇ところで同じ新聞には経済学者の浜矩子さんが、日銀のマイナス金利について書いていました。
こんな方法で国民の消費が増えるはずはなく、経済効果があるはずはない、と数日前に私がここで書いたことと、おかしいぐらい、ほぼ同じことを指摘して批判しておられましたが、さすが経済学者はあたりまえですが、私には絶対わからなかった、実は今もよくわかってないことを指摘しておられました。それは、これで国債が売れなくなると、政府が買って日銀に売ってどうかこうかして、結局政府の借金は減るので、政府は助かるから、案外これが狙いで、それだったら成功だが、そんなことをしてる日本の信用は国際的にはガタ落ちになるだろうとか何とか。
経済効果があるわけないのに、そんなこともわからないのかと、かねがねふしぎに思っていましたが、政府も日銀もそれほどバカだったわけではなく、ただ国民のことも、ひょっとしたら国のことも、どーでもよかっただけなのね。
まあそれって、やっぱり長い目で見ればバカだってことには変わりはないけど。
自分たちの目の前の政権維持や権力や信用だけしか目に入らず、そのためには国も売るこの精神って、これまでまさか自分が使うことがあるとは思わなかったけど、「国賊」ってことばに、こんなにふさわしいものはないんじゃないでしょうか。
◇来週の講演、やっぱりまとまりそうにないので、予定を変えて「菊花の約」の話の方にしようかなと考慮中。私がへたれってだけではなく、秋成と馬琴の話では盛りだくさん過ぎて、話す方も聞く方も疲れそうなんですよねえ。まあ、それが私の持ち味ではありますけど。攻めて玉砕するか、守って不完全燃焼するか、ここは思案のしどころだなあ。