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防戦一方

今年最後のアジサイかな。

やっと雨が上がったので、もしゃもしゃと木や草が茂った庭に出たら、いつもはたくさん見かける蝶たちもさすがにいなくて、でも一羽(正確には「頭」と数えるらしい)だけきれいな小さい紋黄蝶が、ひらひら遊んでいた。

それといっしょに庭を行き来して、ハーブを刈り取って通路を確保、余勢をかって、すがれかけていたアジサイの大茂みを一気に刈り上げる。いつかネットで見た、花の下の最初の芽が出てるところまで花を切り落とすやり方が、案外わかりやすくて、やりやすくて、一気に花を全部落とした。多分これでまた来年はひとまわり大きく栄えてくれるはず…だといいなあ。

花はほとんど、もう衰えていたが、最後にてっぺんにすっきり伸びていた、わりと新しい一輪をへやにかざった。最後のアジサイになりそうだ。

前は何しろ、こうだったんだよね。

部屋の中では、もう少し楽しませてくれるかな。

朝、仏壇に供えるかわいいお菓子を買いに行ったのだが、夕方、お米がなくなりかけてたので、迷ったあげくに、二度目の買い物に行って、これまた迷ったあげくに、大きめの五キロだか六キロだかの袋を買って、よろよろしながら運んで帰った。みっともないから、こういうことはそろそろやめて、小さめの袋を買うようにしないと。車から玄関まで袋を運びながら、この前読んだ「老人と海」の、ラストで老人が船のマストをかついで家に着くまでに五回ほど道で休んだという記述を思い出した。

ところで、小耳にはさんだラジオのニュースでは、なんとかいう国際会議で、環境改善のために緑の木々を植えようという方針が決まったそうで、どうせ、しれっと日本も参加してるんだろうが、じゃ最近の神宮外苑やらどこやらの樹齢数百年もの立派な木々をばっさばっさ切り倒している暴挙を、世界にちゃんと説明してるのかね。こういう、つじつまの合わなさも、今の政府や自治体、首相や知事の、私がきらいなところなのだ。世界にいいこと言って、いい顔して見せるわりに、足もとではそれと真反対のことを平気でやってのける。どうやらそれを、おかしいとも思ってないようなのが、さらにもう、世も末だ。

それにしても、庭の手入れはもう何か、通り道確保のための草刈りとか、ひたすら対症療法の防戦一方って感じなのがしゃくにさわる。何でもいいから、花を植えるとか種まきとか、そろそろ攻撃にかかりたい(笑)。

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カツジ猫