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飛行機と言えば

昨日の戦闘機ショーについては、ツイッターの方にいろいろ記事をあげていますが、まじめに一番受けたのは、これでした。

そんなに戦闘機が好きなら、東京に沖縄の基地を移設したら、毎日最新鋭機が病院や学校上空を飛んでくれますよ。年に一回は堕ちますけど。(やすまこと)

つけ加えると、そもそもばりばり爆音たてて、戦闘機が上空を飛ぶのって私は嫌いです。ヘリコプターがこのごろよく、宗像市の上空を飛ぶのも好かんです。私がこの土地を買ったとき、どのくらい上空までの空間を買ったことになってるのか知りませんが、人の頭の上を断りもなく平気で飛ぶのは、風船と渡り鳥だけにしといてほしい。北朝鮮のミサイルや選挙カーやデモの声までにあれだけ不快感を持つ人たちが、自国の戦闘機だとスイッチ切り替わって快感になるんですか。まあそういう心理もあるのはわからんでもないけどね。病人や介抱をしている時に、一番必要なのって「静かにしておく」ことじゃなかったっけか。

いやなのは、とにかくうるさい音。飛行機の爆音ってけたちがいです。次にとにかく頭の上からなぐさめに来るのが気に入らない。「落ちるかしれない」という恐怖もある。これも、上から落ちるのは花びらと枯れ葉ぐらいで十分です。

しかし思えばその昔、「よど号」がハイジャックされたとき、今井源衛先生は、「ニュース見てて、屋上にかけ上がったら、ちょうど上を問題の飛行機が飛んで行くのが見えた」って、うれしそうに話しておられたりしたっけ。まあそういう本能も人にはあるんでしょうけど。

それでまた思い出したけど、あの飛行機で人質を解放する交渉が行われていたまだ早い時期、母が私に「私にはひとつ案があるのだけどね。法務大臣が『自分が身代わりになって乗って行くから皆を下ろせ』と申し出ることよ。どう?」と言ったのを覚えています。
それからだいぶ時間がたって、結局山村政務次官が身代わりになって乗って行くことで人質は解放されましたけど、その直後の会見で人質になっていた人たちが、それに対する感謝のことばを特に言わなかったので(その時点ではまだ知らなかったのかもしれない)、朝日新聞の歌壇にどなたかが「身に代えて機に乗りし人のことをおみなら言わず肌寒き夕」とかいう歌を投稿しておられたっけ。記憶で書いてるのでちがうところもあるでしょうが、「おみなら言わず」と「寒き」はたしかです。

ある意味のどかな時代よね。今なら皆まず開口一番感謝感謝を述べまくらないと、どんだけたたかれることやら。母はそれを見ながら「えらい軽いもので満足したね」と犯人たちを批評していました。きっと「ともにことをはかる」には足りないと思っていたのでしょう。

朝、ベッドの中で「夏をなくした少年たち」を読み上げました。解説もほめながら「不器用な書き方」とか言ってて、たしかに荒削りな印象はあるけど、それも素人の刑事が書いてるような妙な臨場感があってよかったな私は。映画「スタンド・バイ・ミー」に比べられるらしいけど、私はこの小説の方が好きかもしれない。何より犯人の造型が心がこもっていて素敵。家族も含めて魅力的です。その一方で、真の犯人とも言うべき、きっかけを作った人物のいやらしさが、これまた感動もんです。いやー私、母がつきあっていた田舎の人たちやその家族の中に、素晴らしい人もたくさんいる反面、ほんとに、こういう人に近いタイプの人がいたの知ってるんだよね。そういう点でのリアルさも最高でした。都会の人たちにはこのへんのリアルさ、どのくらいわかるんだろうか。いやーもう、ほんとにいるのよ、くりかえすけど!

写真は片づけ中のがらくたの中から出て来た指先ほどの飛行機。何かの一部みたいなんだけど、わからない。

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カツジ猫