馬鹿でしょう?
◇ちまたではセンター試験が行われ、福津市議会議員選挙が終わったが、私はひたすら家の片づけにはげんでいる。あと一息と思っていたら、なかなかどうしてそうではなくて、今日も夜中近くまで上の家で奮闘してたが、まだ先は長そうだ。今週末にはお客さんが来て、いっしょに酒を飲む予定なので、それまでには上の家をきれいにしてしまいたいのだがなあ。
なんかもう、服を減らすとか食器を減らすとか本を減らすとか、そういう段階の問題じゃなくて、自分が死ぬまでにしたい仕事とか楽しみとか、そういうことを減らすしかないのではないかとさえ思いはじめた。昔から思っていたが、私ってしたいことが多すぎるのよ。と言って別に海外旅行も国内旅行も恋愛も飲み歩きも競輪競馬もスポーツもショッピングもしてないのに、最近は映画にさえも行ってないのに、なぜこう忙しいのか自分でもわからないんだけど。
多分、人がしないことに時間を費やしてるんだろうなあ。家の前にひっくりかえってたカナブン拾って育てるとか、ささやかなチラシの原稿に芥川賞やノーベル賞ねらうような意気込みで文章を考えるとか。
たとえば、年に一回ぐらいしか出さない、民主団体のニュースとかに、800字ぐらいの原稿書いてくれと頼まれると、そういう、めったに出ないニュースで、その字数で書いて、最も読者(きっと100人もいないんじゃないかな)を喜ばせて幸せにして生きて行く力を与えるような文章と内容ってどんなんだろうと、つい工夫に工夫を重ねてしまう。
結果大したものも書けるわけじゃなし、たとえば大新聞の記事やベストセラーの小説書くときに、そんな訓練が何の役にも立たないどころか、むしろマイナスだろうっていうのもわかってる。それでも、挑戦したいのよ、完璧を期したいのよ、そういう場所でしか役に立たないものを書くのが、どうしてか、最高のぜいたくって気がするのよ。馬鹿でしょう?
◇私は大所高所から見る総合力はわりとあると思うのよね。でないと、この十年間の片づけ仕事なんて、絶対にやれてない。でもその一方で、すごく特化した特殊技能を磨くのに余念がなくなる癖がある。ゲームの世界だったら、あの敵のあの武器のあの時間のあの打撃だけは絶対にはねかえせる防御法だけ身につけてるけど、あとの能力は皆無とか。でも、それを使えば世界征服もできるかもしれないとか。
そういう遊びをなあ、今後は少し制限して行かなくちゃ、死ぬまでに身につけることや、遊ぶことを、選んで行くようにしなくっちゃと、ちらと今日思った。生まれて初めて(笑)。
◇ところで、センター試験だけど、大学教員が全国一斉にいきなり有能で注意深くなるはずはないから、ささいなミスはきっと今年もあちこちであったに決まっているのだけど、新聞もテレビもぴたっと鳴りをひそめていっさい報道しなかったな。いや、いいことなんだけど。それだけに、数年前までバカみたいにミスをさがしちゃ書き立ててた、あれはいったい何だったのかと、心の底から苦々しい。そのへんのことは、書棚の「大学入試物語」をごらんになって下さいませ。
とか言ってたら、もうこんな時間。明日はもう少し片づけのペースを上げたいので、早いとこ寝ます。早くないけど。