2月かあ。
◇朝っぱらから毎日新聞に内閣支持率が51%という恐ろしいニュースがのっていた。
やっぱり甘利氏の辞任は、そう影響はないんじゃないかという私の感覚は正しかったのかもしれないが、まあこんなのはあたっても、うれしくも何ともない。
それより、どう考えてもどこを押しても、この内閣を支持する理由が見つからないのだが、それでもこれだけの人が支持してしまっているのなら、そのこと自体がむしろ恐ろしい。
もう一つ恐ろしいのは、私はもうその水域をとっくに越えてるからいいが、戦争法廃止をはじめ、いろんな活動をしてる人の中に、「もうこんなバカな国と国民は勝手に滅びろ、私は知らん」という気分が出てくることで、実際にそう言った人を何人も知っているから、ひやひやする。「もう一回原発事故が起こらないとわからんのだろ」とか。これが別の方向に走ると爆弾投げてテロでもしようという話になりかねない。そうなっていないのが、私に言わせりゃ感動もんだ。
今日中に九条の会のチラシを書かなくてはいけないのだけど、いつものぞくツイッターの人たちが何と言っているのか、少し見てから書くとするか。
◇これ以上、身体をこわさず金を使わず時間をきりつめるためには、何を削ったらいいのか昨日から考えているが結論が出ない。母はベッドの上でぴんぴんしているが、いつ死ぬかもわからないトシだから、会いに行ったりプレゼントさがしたりするのに手は抜けない。16歳になった二匹の猫についても同様。授業関係と研究はもうせいいっぱい省エネで動いている。映画も見てない、漫画も最近買ってない。つまりどっこも、削るところが見つからない。
知り合いに話したら、「犬や猫の命日を年に一度の合同慰霊祭にしたらどうですか」と言われた。「それはそうだが、キャラメル猫と初代猫のおゆきさんと、どっちをその日にするよ」と話したら、「キャラでしょう」「いや、おゆきさんかな」と意見が分かれて、また結論が出なくなった。せめて、その二回にするべきか。んなこと悩んでるのが、また時間をとる。
あんた面白がってるでしょ、と言われたら、それもそうかもしれない。
◇大学時代の恩師から、「師恩」(岩波書店)という本をいただいた。綺羅星のような大先生たちとの交遊、というか、その方々の印象を書いておられる、文字で書くスナップ写真集のようなものだが、意見のちがいや畏れ多さなどもしっかり書いていて、でも暖かくて品があって、本当に清々しい。研究とは学問とは何かが、深くも浅くも、よくわかって身にしみわたる。
http://blogs.yahoo.co.jp/kanzanshi/39752440.html
http://bokyakusanjin.seesaa.net/article/433192707.html
書いている本人が文化勲章とかいっぱいもらった江戸研究の第一人者なのに、黒子のように紹介者に徹しているのがすごい。その軽やかな、こだわりのないセンスと粋が快い。
こういう精神を育てた国文学界を誇りに思う、と私なんかが言ったら図々しすぎるけど、やっぱりそれはすごいと思う。自己宣伝なんかまったくしない高潔な大学者たちが、生み出した世界だ。
多分、国文学なんて、金にも利権にも縁がないから、それが守られたのかもしれないが、それだけでもない気がする。こういう世界や精神は、文学に携わる者の宿命で、だからこそ、今の政府は不要だ、いらない、としんから感じるのだろう。過激さ、自由さ、柔軟さ、人間としての品位。
いろんな人にさしあげたくて、思わず生協に五冊注文してしまった。この金のないときにバカだと思うが、しかたがない。皆さまもよろしかったら、ぜひお読みください。たしか2500円ぐらいです。
◇ずっと前に卒業生から送ってきた、かわいい造花を、置くとこがないからと母の部屋に持っていったのだが、厳重に梱包してある箱が大きかっただけで、本体は小さくてかわいくて、しまったこれなら置けたのにと思いながら、母のところに飾っていた。昨日、それをとり戻して、別の方から、それはもっとずっと前にいただいた白バラの造花と並べて、神棚の前、冷蔵庫の上に飾った。今日は一日なので、お供えした榊や米や塩や酒も新しくして、二つの花と並べていると、奇妙かもしれないけど、悪くない。神様も文句は言わないだろうと思う。
わ、もう昼やん! 洗濯物を干さないと。