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あの手際

数日前に奥庭でただよっていた、さわやかな香りはやっぱりキンモクセイだったみたいだ。柵の向こうの上の方に、花がいっぱいついた枝を見つけた。もともと私が植えた木だが、ここのは放置していて、その分伸びて栄えている。前庭や中庭にもキンモクセイはいっぱいあって毎年いい香りをふりまいてくれるのだが、今年は私が刈り込みすぎたのか、どの一本もまだ花を咲かせていない。今年は花も香りも拝めないかもしれない。難しいものだ。

同じ日か昨日だったか、中庭のエアコンの室外機の上で、何とカマキリが三匹向かい合って会議でもしているかのようなのに出くわした。鮮やかな緑色のや茶色っぽいのやさまざまで、いっしょにカメラにおさめようと相当接近しても、どいつもぴくりとも動かないのはなかなか貫禄があった。この間からあちこちでカマキリはよく見かけるが、そろそろ彼らもいなくなるころだろうか? でも今日も昨日も外気は30度という、人をバカにしまくった気温だから、まだまだしばらく彼らも健在なのかしれない。

国葬の会場設営がセンスがなくてひどすぎるという、まあもうすでに常識となっている話を先日、いつも行く花屋さんで話した。お仕事柄いろんな会場のセッティングにも行かれる方だから、私とはまたちがった、いくら何でもあれはないという、失望や怒りがあったのではないかと思いやる。

思い切り右翼っぽく徹底しちまえばまだ何とかカッコよく見られるディスプレイになったかもしれないのに、国民の反発かうのを恐れて、自分らの本心や好みや主張も表現できないから及び腰の中途半端で、いきおいああいう救いのない変なものになるんだろうと私たちの意見は一致した。

ここ数日のラジオで、政府が防衛費を増やそうとしてる話をよくしていて、もちろんここでも再三書いたように、食料の自給自足も原発のテロ対策も世界各国との友好関係も何一つきちんとできていなくて、そもそも肝心の自衛隊の内部でセクハラパワハラが頻発してる状況で、武器だけ買いまくってもどんな国防にもならんと私は思うが、それはそれとして、武器や軍備を思い切り増やすにしても、そのためには、まず国民に十分な説得や説明をして、大手をふって皆に支持されて軍備を増強するんでなければ、こそこそ気づかっていろいろ隠して、結局役にも立たないものや現場の希望とくいちがったものや、見当違いのものばかりを億や兆の単位で買いこんで、ぬけぬけすけすけ、ものの役にも立たない軍備しかできないんではないかと、あの国葬の会場見ていると重なって思えてきてしかたがない。もちろん、たっぷり中抜きされてしまってだね。

あんな手際の悪い会場設営しかできない、させられない人たちが、一国の防衛体制なんかきちんと作れるわけないじゃないか。何よりも国民に信頼されなくちゃいけないのに、それは全然できてないし、する気もなさそうだし、その方法もわからなそうだし。さりとて国民を弾圧して自分らの考えを徹底させた防衛体制を作るような度胸も知恵も展望もなさそうだし。

そういう点でも象徴的だったなあ、あの国葬は。自分勝手で礼節もわきまえない参加者たちの姿勢もふくめて。皆さん、よく見ておかれたらいい、あの国葬の会場は、そのまま政府が作り上げるにちがいない防衛体制の姿ですよ。

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カツジ猫