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あやかりたい

タッパーに入れてたらっきょうが、なかなか減らないので、昨日の昼食はカレーにして、かなり片づけた。最近グリルが活躍していて、イワシだのステーキだのを、じゃんじゃん焼いてる。でも昨日、いつものとはちがうスーパーで買ってきたイワシは、産地がちがうのか、太りすぎていて火が十分通らなかったのか、味がいまいちだった気がする。

先日ブログでつい触れたので、なつかしくなり、買ったままにしていたDVDの「ジュリア」を見直した。映画館で見て以来だから、もう何十年ぶりかなあ。幼いリリアンがジュリアの豪邸で食事したあと「なぜ中途でアイスクリームを出すの」と聞いた場面とか、創作に行き詰まったリリアンがタイプライターを窓からぶん投げる場面とか、アホな男性の友人からジュリアとの仲をレスビアンとほのめかされてリリアンが怒って彼をひっぱたいてテーブルをひっくり返す場面とか、ろくでもないところ以外はほとんどの画面を忘れていた。ジュリアを演じたヴァネッサ・レッドグレーヴは本当にきれいだった。大好きな女優さんだったが、今はどうしているんだろう。

リリアン役のジェーン・フォンダもさすがのうまさ。不安定な強さともろさの生み出す繊細さがひりひり伝わる。でも、当時の日本の批評家の座談会で誰かが「ジェーン・フォンダはそんなに作家に見えないけど、夫のダシール・ハメット役のジェイソン・ロバーツは何も書いてなくても、バケツ持って魚釣ってても作家に見える」と言ってたのを思い出して笑った。

字幕で一度見たあと、吹き替えで見ていたら、ときどき英語の日本語字幕に変わってしまう。不良品かと思ったが、これはどうやら吹き替えはテレビ放映の時のを使っていて、テレビでカットしちゃった分は、もとの英語版しかないのらしい。たしか昔見た「ボルサリーノ」の吹替版もそうだったと思い出した。

逆にまた、これだと当時のテレビ放映でどこがカットされたのがわかるのも、ちょっと面白かった。ちなみに、あのテーブルひっくりかえしシーンは全カット。
それで、吹き替えの声優が最後に出たら、ジュリアは奈良岡朋子(リリアンは藤田弓子、ダシールは久米明)だったのでぶっ飛んだ。道理でうまいと思ったよ。全然異和感なかったもん。

ほとんど画面を覚えてないわりに、ラストの字幕はなぜか覚えていて、DVDの今回のは「私の記憶は鮮明である」とか、わりと固い感じだったけど、映画館で見たときは、「ダシールの言った通りです。私は頑固な人間です。私は彼らを忘れません」というやわらかい言い方で、それがかえって、刻み込まれたように記憶に残っていたので、あれ?と思った。前のの方が余韻があって、いいような気がするけど、単に懐かしいだけかしらん。

あ、連絡員のヨハンが渋くて魅力的と思ってたら、これも何とマクシミリアン・シェルでしたか。「トプカピ」はじめカッコいい若いころの彼に、私も友人ものぼせていたものだったけど。会えてうれしかった。

家の片付けをしていたら、昔、田舎の家で母が使っていた、首にかけとくキーホルダーが出て来た。私が買ってやったもので、母が使い倒していたので、相当古びて色あせている。
実は最近、朝の水まきをする時や上の家に行く時や燃えるごみを出しに行く時など、鍵をかけて出ると、ちょっとの間のことだし、手に持ってるとなくしそうで、そのためだけにポケットのあるカーディガンやジャケットを羽織って出たりしていた。暖かくなったら面倒よねと思っていた矢先のことで、ためしにこれを首にかけて使ってみたら、なかなか便利がいい。九十五歳まで一人暮らしをしていた母にあやかれるかしらと思いながら、当面使ってみることにする。
ちなみに、もともとのキーにくっつけてたキーホルダーもそのままいっしょにつけてますが、これは私が中学校か高校のときに、たしか母に買ってもらったかして使っていた靴べらです。

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カツジ猫