あーもう予想はしてたんだけど
雨が降ったりやんだりしているけれど、外は意外と暖かい。
朝からまあやる気が出たので、上の家を片づけて、録画していた番組を整理したり、紙類の仕分けをしたりして、先はまだ長いとは言え、わりと書庫やその他の床が見えるようになり(笑)、捨てられるものもかなり集められた。
ただ、もう予想はしていたのだが、去年の2月に知り合いの方から断りもないまま、親切心からがっさり捨てられてしまった貴重な資料の残骸が、まだあちこちから出て来る。破ったり丸めたり、母の思い出の旅行記の中に私の必死で集めて保存していた資料の写真がいっしょに詰め込まれたりしていて、ああこの「片づけてあげよう、喜んでもらおう」と思ってしまった人たちにとっては、こんなのはどれもこれも、ただのごみにしか見えなかったのだと何度も何度も思い知らされる。
もう一年もたっているのに。他にいろいろ深刻に悩むことも多いはずなのに、そんなこととは関係なく、みずみずしいほどの勢いで、傷口から血がほとばしり出る。
苦しむまい、絶対に苦しまないと決意していても、苦しくて苦しくて苦しくてならない。
人をこんなに苦しめることが、人にはできるものなのだなと、ひとごとのように感心してしまう。
まあ、もうしばらくの辛抱だ。いずれすべては、処理できるはずだ。慣れるということもあるだろうと期待していたのだが、そっちはどうやら望みがない(笑)。
黒猫グレイスの死や「情けあるおのこ」の原稿の完成や、いろんなことで上書きできた体験と思っていた。そういう面もありはするのだが、しかし、ある種の苦しみはケーキを食べるときの言い訳じゃないが、やっぱり別腹なのだろう。何度でも新しく味わえる能力が人にはそなわっているらしい。
さて、気持ちを切り替えて前を向こう。とにかく遠くと足元を見つめて、前進しよう。