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がはがはがは

すごい猛暑で一日寝ていた。明日もこうなら、もう昼間は寝て夜に仕事をした方がいいのかもしれない。朝からぼやっとラジオをつけっぱなしていたら、この火曜日というのは、午前中のトーク番組(一週間毎日メンバーが変わる)の担当の女性アナが、他はおおむねまともなのに、コメンテーターたちとの対話が苦手なのか話題がないのか何なのか、発言の代わりにやたらとがはがは大声で笑い倒す(その笑い声は別に魅力的でもかわいくもない)のが耳ざわりなのを忘れていた。切りに行く気力もなく、がはがはげらげらというバカ笑いを聞いてる内に何だかもう熱が出てきた。

この人というかこの笑い声以外にはとりたてて文句はないのだが(政府べったりの報道内容は別。それでもテレビよりははるかにまし)、もうわがままを言いまくると、わりとまじめな内容の報道に対してリスナーのコメントがはがきで寄せられるとき、くだけた雰囲気を出そうと思うのかしらん、はがきの言葉遣いが「~だよねー」とか「~なのかなー」とか異常にヤラカイのが、妙にくねくねこびてるようで、気持ちが悪いったらない。あれはリスナーの書きようなのか、番組の脚色なのか、どっちにしたって、耳につく。

まあ、やっと取り上げられ始めたジャニーズ事務所のセクハラ問題などに比べれば、ささいなことではあるけれど。

量販店で、イチゴ用の肥料など売ってるのを見ると、えっと反射的に驚くぐらい、うちの庭には、あちこちイチゴがはびこって、雑草のようにどんどん増える。この季節になると、実もけっこうつく。でも大半が虫に食われて、私はいつも遅れをとって食べられない。
 でもなぜか今年は虫が少なくて、鉢の外にうまくぶら下がったのもいくつかあって、熟れたのをもぎって朝の水まきのときに食べている。まだ熟れてないのを今朝はいくつか採ってきた。奥庭の椅子に座って一休みしてたとき、首筋をくすぐったのをちぎった葉っぱにのせて、台所においている。明日あたり食べられるかしらん。

しつこくまた核兵器廃絶についての討論会の話。私は以前に、プーチンが核兵器使用をほのめかした時、岸田首相がもっと狂ったように抗議して走り回るべきだったとここで書いた。そのあとで、ひょっとしたら、あんまり騒いだら原爆投下したアメリカに悪いから自粛したんだろうかと慮った。

いや~、何だか取り越し苦労だったかもしれない。
 先日のその番組で、核兵器廃絶に関して、その被爆体験の悲惨さ、被害の残酷さ(これだって最近はあまり語られることがないような)も語られたが、そういう流れの中で、「アメリカが落としたんだよ、その爆弾」ってことはまったくふれられなかった。あえて避けたりしてるようなレベルじゃない。皆完璧に、そこは気にしてないか忘れているか記憶から抹殺してるかのようだった。意識の底にもないんじゃないか。

被爆した人たちが相手の国や国民を恨まないで「あやまちはくりかえしませぬから」と慰霊碑に書くような精神を私は卑屈とか思わない。崇高な正しい精神だと思う。一方で政治家や支配者がそれに触れないのは、戦後政治の中での計算やら都合やらもあったのだろう。

だが、いくら何でもどっかで覚えておけよ。あれだけの悲惨と破壊を与えたのはアメリカという国だぞ。ついでに言うとベトナムに生物兵器のナパーム弾のと残虐な兵器を雨あられと注いだのもアメリカだぞ。ベトナムの人ってすごく賢くてしたたからしいから、それを忘れたようにふるまってるのは、日本の反応とは少し理由がちがうのかもしれないけど。

「セックス・アンド・ザ・シティ」のドラマで、シャーロットがユダヤ人の恋人ハリ―に、「ホロコーストと言われたら、もう何も反論なんかできない」と嘆く場面がある。「原爆と言われたら、もう何も言えない」とアメリカ人が日本人に対して感じたり思ったりするだろうか。私はイスラエルの人が絶対自らの受けた被害を忘れないのはすごいとか正しいとか思う一方、ときどきひるみそうになることもある。しかし、あのくらいの執念と決意で、「アメリカがしたこと」を覚えておく必要はやっぱりあるのじゃないか。それがないから、逆に日本が中国やアジアで行った残虐行為の数々も、あんまりぴんと来ないでいるのじゃあるまいか。北朝鮮(朝鮮民主主義人民共和国)や中国や韓国に対してびびったり怒ったりするのなら、原爆やら東京大空襲やら沖縄破壊やらをしてのけたアメリカという国に対する警戒心や敵意を少々でも忘れないでいた方が、アメリカのためにもいいと思うんだけど。

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カツジ猫