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こんな時にまあ

今朝のNHKのラジオは何だか変だった。慶応大学の何とかいう先生がコメンテーターみたいなことしてたのだが、被災地のことを話していて、「こんな時にマイナンバーカードが普及していれば、もっとちゃんとした対策ができたのに」と強調するので、さんざん辺地の人たちにふだんから苦労させといて、今回の被災では棄民と言っていいい目にあわせておいて、更にその苦しい状況を利用してマイナンバーカードを宣伝するのかと、ものすごくいやな気がした。

まあそれは私の方が常日頃からひねくれていて、マイナンバーカードはそういう時に役にたつ面もあるのかもしれないと思い直したりもして、しかし、そもそも今回は電気もずっと通らなかったのに、あのカードが使えるのかと怪しんだりしていたら、今度は飛行機事故でペットが亡くなったという事件について、ペットの輸送の法律を変えるにしても日本だけではだめで国際的な法律に合わせないといけないと、その先生は述べはじめ、各国が憲法を最優先して国のあり方を決めていた時代はもう古くて、グローバリズムの現代では世界の基準に合わせないとおいていかれてしまうとか、突っ込みどころ満載の話を延々くり広げ、またまたマイナンバーカードがないから日本ではマネーロンダリングの捜査ができなくて世界から批判されているとか言い出して、日本の基準で決めてもいいけど、それは世界に通じるようにきちんと「英語で」説明しなくちゃいけないと言いながら、その「英語で」というところで、ふふんと鼻で笑った、「皆さんできますかねえ」みたいな感じで。

私は無理だが(笑)、最近英語でそのくらいの説明できる人ははいて捨てるほどいるだろうし、世界基準にいろんな意味であらゆる意味で遅れてるのはあんたじゃないかとのけぞりつつ、なおかつ被災地の苦しみと同様、あの事件でペットを死なせた人たちの想像するだにつらい悲しみを、これまたマイナンバーカード普及に利用するかという無神経さに怒りでものが言えなくなった。NHKのラジオ放送はかなりまだまともだったのに、どさくさまぎれに何やってんだよ。

あとでX(ツイッター)見たら、河野太郎もこの機会にマイナンバーカードを大宣伝しようとしてるみたいで、その流れの中でこんなことも出てくるのかもしれないが、本当にもう、苦しむ人の骨までしゃぶりつくす政権だな。

いっそこのごろ、テレビのワイドショーの方がちょこっとまともになってる気もする。
 とは言え、自民党が派閥や何かについて何をしようと、どんな対策をとろうと、まず反射的に思ってしまうのは、「あー、そんなことしても、きっと困らないんだろうな」ということでしかない。ひょっとして万々一、真剣に考えて良心的に行動や提案しようとしてる自民党の人もいるのかもしれないけど、とにかくもう、彼らについちゃ「絶対、損になることはしない人たち」という先入観しかなくて、この色眼鏡を外せと言ったって、もう無理な話というものだ。

昨日も今日も雪がちらつき、ほんとに寒い。でも、こんな日でなければ、昔、叔母が買ってくれた、一見とてもミンクには見えないミンクのコートを着て回れるから、それはちょっとうれしい。

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カツジ猫