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クマゼミと過ごした夜

朝の寝覚めはすっきりとはほど遠く、疲れたままで目をさますのだが、それだけに、まだまだ寝ていたいという欲望がすごい。いいかえれば、ものすごく寝続けるのが快いので、それはそれで何か幸せ(笑)。もうその時の心情ったら、江戸時代の遊女の、

 三千世界のカラスを殺し、主(ぬし)と朝寝がしてみたい

の心境に近いかもしれない。高杉晋作の都々逸らしいけど。吉原にはカラスが多かったんだってさ。

でも今朝は、昨夜庭でひっくり返ってたクマゼミを保護していたので、気になってちゃんと起きた。多分もう死んでると思ってたのに、かごの外に出て、自分でかごにつかまっていた。触ったら手足の動きも活発で、もしかしたら飛ぶかもと思いつつ、夜明けの庭に持ち出して、樹にとまらせてみた。大きなキナモチの木はつかまりにくそうだったので、細いモクセイの樹につかまらせたら、しっかりつかまって、どんどん上に登って行く。身体に砂糖水がついてるだろうから、アリに見つからないかと気になったが、まあいいかとそのままにして、家に入った。

その後少し日が照ってきたので、暑くないかと心配で外に出たら、力尽きたのか、下の草の上に落っこちて、アリが真っ黒にたかっておおわれている。しまったと急いで水で洗い流してアリをとりのけ、また家に入れて、かごの中に入れてやった。手足はまだ動くけど、かなり弱っているようで、とにかく砂糖水をしませたティッシュをおいてやって、そっとしておいた。そうしたら、やはりだんだん手足が動かなくなって、そのまま死んでしまったようだ。まあ、最後は一応無事な環境だったから、あのままアリに食われて死ぬより、少しはましな最期だったかな。セミの一生は一週間とか言うけれど、その内二日はつきあわせてしまったことになる。

今年初めて会ったクマゼミと、思わず濃厚な時間を過ごしてしまった。そして、久しぶりに家の中に自分以外の生き物がいて夜を過ごすというのは、何だか新鮮で、悪くなかった。
 写真は驚かせたくなくて、生きてる間は撮れなかった。上のは、アリから救出した後でまだそこそこ元気だったのだけど。下のは死んだあとです。

 

その後はばたばたと買ってきた花の苗を植え、水をまき、冷蔵庫を掃除し、働いたのか怠けたのかようわからん一日。いつものことさ。

合間にはまたテレビを見る。セミがいる間は、やかましいのはいやだろうと、ボリュームをめちゃ低くして見ていた。
 NHKがひとついいのは、余計なCMが入らんことだ。こんなの完全な好き嫌いだから、別にどうでもいいっちゃあいいのだが、一時期私が蛇蝎のように嫌っていた鈍感な兄ちゃんの生協のコマーシャルは消えて、変に気味悪い子宮がんの予防のCMはお母さん役が変わったから、チャンネルを変える手間が省けた。

何の根拠もないのだけど、電気とネットがどうたらと三人の女の子が歌うCMはあまり気にならない。幼い日の従姉二人と遊んでいた自分を思い出すのかも。車のCMで、隣家の娘さんが「いいと思います!」とくり返すやつは、最初は全然いやじゃなかったのに、最近は大嫌いになった。理由はない(笑)。もしかしたら、新バージョンを作ったときに、あのお姉さんが変に自信を持って浮かれたのかもしれない。他にもよく出る多分有名な子役の人、かわいくないのはちっともかまわないのだが、それを意識して「私は演技で売ります」というような態度がすごくうっとうしい。まだあったけど最近は会社か組織の名前を変えたのを覚えてもらえないか不評だからか、「でもまだまだ変わります」「言いにくいならくりかえして覚えましょう」みたいな開き直ったCMが実にいや。言ってる女性は別にそう嫌いではないと思うが、その鉄面皮な図々しさが会社の精神そのもののようで、むしずが走る。あんまり嫌だから、その新名称を覚える気になれなくて、ちょっと似ている「クラミジア」(性器の感染症)と覚えてしまった。多分私の中じゃ、ずっとあの会社はクラミジアだろう。
 いずれもただの好みです。何とぞお気にはなさらないで。

そう言えば畝本検事総長が辞職したようだ。とんでもない人だったから、これは一応朗報と言ってもいいのかな。何しろ問題ある政治家を片っぱしから不起訴や無罪にしていたような印象がある。不祥事もそりゃ起こるだろう。

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カツジ猫