冬の水まき
おひなさまは、やっぱり見つからない。まあ、まだひと月あるんだけど、もうさ、あきらめて来年までには見つけて飾るぐらいの気持ちでいようかな。意地になって寒い部屋で長時間探していたら、体調を崩して、腰が痛いやら下痢をするやら、昨日も今日もバテていた。大学へのシラバスの提出締切が今日だったので、やっとそれだけ何とか仕上げた。ふふんふん(鼻歌)。
さて、この写真は見つかったというより、ずっと壁にかけている、超古い壁掛けのおひなさまで、私はものごころつくころから、ひな祭りというと、これが田舎の家で祖父母と母と暮らしていた、仏間みたいな居間につづく部屋(寝室としても使われていた)の押し入れの横の柱にかかっていたのをはっきりと思い出すのだ。同じ柱には、私の小さい背の高さを記したインクの横線と数字もくっきりいくつか残っていた。まだあるのだろうかなあ。あの文字は。
その割りに、このおひなさまは、色あせても古びてもいない。上の花束も、そんなにぼろぼろにはなってない。すごいっちゃあすごいよな。かれこれ七十年前のものなのに。
体調をこわす前、節分で食べたイワシにはまりまくって、毎日食べていた。今もまだイワシ熱が治まっていない。イワシって、こんなにおいしかったのかしら。かみしめるほどに背骨が溶けそうなほどいい味で、何匹もぺろりと食べてしまって、最近は骨まで全部かじって食べている。この写真を撮った日は、あまり食事が楽しくて、ついいつもはパックから食べる納豆まで、これまた幼いときに田舎の家の食卓にいつもあった、小鉢に盛り付けてしまった。
私は大学に行って一人暮らしするまで、ごはんに水を入れて炊くことも知らなかったぐらい、その頃の男性と比べても家事や料理にはうとい人間だったから、今でも料理は我流でめちゃくちゃ、品数だけがけっこう多かったりする。ちなみに、このご飯茶碗にしているどんぶりも、田舎の家の古い棚から出てきた、多分ラーメン用らしい。しばらく大事に飾ってながめていたのだが、最近けっこう愛用している。右の方のタッパーに入っているのは、沖縄のももハムで、上にのっているのはアボカドのハチミツあえで、雑に作っても、どちらもおいしい。
海外ドラマのDVD「ハワイファイブオー」ファイナルシーズンを見終わった。最後まで失速せずに全メンバー活躍で、まとめ方というか終わり方も、なかなかよかった。不死身のスティーブが人間っぽくなったみたいなのも、そう不自然じゃないのは、実はずっとそういう面をちゃんと見せてくれていたのね、このドラマは。
私にはまったく何の文句もないが、欲を言いまくれば、部下の警官?のデューク(デニス・チュンという俳優さんらしい。68歳だそうだ)ね、あの人一度だけ個人的生活が事件とからむんだけど、それ以外はまったくただの部下で仕事だけしてて、そこがすごく好きで、あの一回の主役風もなかったら、もっと素敵だったのにと個人的には思っちゃう。いや、無理な注文ですよ。わかってますけど。
それから最後に近いゴルフ場での殺人事件で、ルーと組むゴルフ場のセキュリティ担当のおじさん、トシだと見せていろいろカッコよかったなあ。しぐさのひとつひとつまでが粋だったし。有名な俳優なんだろうか。(あら~、今検索したらアロン・アブトゥブールって舌かみそうな名前のイスラエルの俳優で、何と「ワールド・オブ・ライズ」にも出てたんかーい! 映画館で見たし、DVDも持ってるのに。見直してみようかな。)
で、それを見終わって、つい手持ちのDVDも何か見ようかと思ったついでに、ほんとにいやみじゃないんだけどさ、オリンピックのテロ事件をあつかった「ミュンヘン」を見直してしまった。いやもう、なかなか。これについては、前に「料理と暗殺」って長い感想書いてるので、そちらもごらんになって下さい。この予告編じゃ面白さがあまり伝わらないかな。なかなか華やかで空間と時間を旅行しているような、豪勢な感じにもなれる映画なんですけどね。
ところでこの寒さの中、毎日水やりしながら、いいんだろうかと気になっていたのですが、ネットで調べたら、的確な指導があって助かりました。まあ基本的には私、まちがってなかったようで、よかった。花かんざしもラナンキュラスも次々花が開いているし、梅のつぼみも遠慮がちにふくらみ始めているし。