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大井川の風景

「江戸紀行備忘録」で紹介してる、渡辺政香の紀行、全体としてはまとまりに欠けると思うけど、記事のそれぞれは、なかなか面白いですよー。

時間がなくて現代語訳をつけていないんで、わかりにくいかもしれませんが、大井川の渡河の記事なんて、私がこれまで見た中じゃ、一番迫力あるかもしれない。(記事のわりと最後の方なので、ずっと下の方を見てさがして下さいね。)
あそこの川はご存じのように江戸時代には増水したら、橋はないし何日も旅人は両サイドで足止めを食うのよね。それでお金がなくなって苦しむ人もいるぐらいで。もちろん大名行列もそうだから、川に近いとこからいくつもの宿場がお供の人でいっぱいになって一般人は宿もとれなかったりする。

やっと川が明いて皆が渡り始めるのだけど、その朝まだ暗い内に、両岸にまず大名行列の一行がぎっしり並んで、提灯の光がまるで銀河の星のようだとか作者は書いてる。まもなく合図とともに両側から川渡しの人が一人ずつ出て来て、順番に川を渡る。ショーやん、まるで。

こんな昔の人の見た風景が眼前に展開するのを見る喜び。そして、この作者にとって紀行制作が何だったか、どうやって発展したのか、その過程が次第に浮かび上がる喜び。新しい天体を見つけたような、この快感、この感動。
年齢からも体調からも、私あとどれだけ、この喜びを味わえるんだろ。でもいいの、そういうのはもう。今とにかく、この仕事にどっぷりつかっていられるだけで、先のことなんかどうでもいい♪

私はハシクレにすぎないですけど、学者や研究者にこういうことをさせてくれない、時の政権とそれを放置か支持かする社会に、私はもう自分の力を割きたくない。そのくらい言っていいほど、これまでさんざん割いてきたから。警鐘も鳴らしたから。警告も訴えもしたから。もっとやれとか言われたって、そんなこと知らない。

そんな中、学術会議の任命拒否された方々が、メッセージ出して抗議しておられるのを見ると、こんなこと研究の手を休めてしなきゃならない状態を作った政府に、もう怒りが煮えくりかえるなんてものじゃない。どれだけ貴重なものを首をしめて殺そうとしてるか、あなたたち皆、きっと気づいてないんでしょ。

専門以外の私だって加藤陽子さんの本は読んでた。名前も知ってた。そんな学者を拒否するだけで、もうどれだけ何も知らずにやってるのかがつくづくわかる。

えーいもう、そういう政府の片棒かつぐ櫻井よしこ氏だの何だのが新聞に出した国辱ものの広告やら、Go Toなんちゃらのアホくささやら、言いたい文句は死ぬほどたくさんあるのだけど、何はさておき時間がないっす。

今日は宗像市議会議員の投票日。いつも期日前に市役所に行くので、今日は久しぶりにまともに近くの投票所に行きました。わりと混んでいて皆さんちゃんと家族で投票に来られてて、ちょっとほっとしました。私の通ってほしいと思ってる人たちが皆通るといいんだけど、今夜遅くまで、目が離せないかな。どうせ皆、ぎりぎりの当落線上じゃないかと思う。

「マジック・マイク」のマコノヒーの、妙にじだらくなパワーに見せられて、そっか「ダラス・バイヤーズ・クラブ」もこの人だったんだと思って、DVDを借りて来ました。いろいろ、ものすごく毒気にあてられそうですけど、まあ逆に元気も出るかもしれません。

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カツジ猫