NHKの常識
隣りの空き家の解体が進んで、今日は黄色のクレーンが家を崩していた。恐竜が家をかじっているようだ。私が四十年ほど前に今の家を建てたときに、この家はもうあった。住んだ人たちのことも思い出すし、わが家もいつかはこうやって壊されて消えるのかなとも思ったり、お隣りにもその内にまた新しいきれいな家が建つのだろうと思ったりする。
庭の木の枝はそこそこ片づけてみたが、何しろ寒いし、もつれあった枝々の処理はなかなか手ごわい。まあ、風で崩れ落ちることはそうそうはもうあるまいという程度には、減らした。明日の朝、ごみ袋をまた五六個出さなくてはならない。まあ、どれも軽いからいいけれど。
それにしても、あっという間にコロナの感染が増えて、もはや状況について行けない。久しぶりに街に髪のカットに行こうかと思っていたが、これはもう無理そうな。
あいかわらずNHKのラジオをつけっぱなし、聞きっぱなしにしているのだが、何だか全体の流れとしては、いわゆる識者や専門家の話も、番組の雰囲気も、「格差をなくさねば」「日本はもはや先進国ではない」「貧困を救わねば」みたいなのが基調になってるようで、岸田首相の「新しい資本主義」みたいな言い方も含めて、もはや格差と貧困層を何とかしなければ、日本は大変なことになるというのは常識になっているのではないかと思ってしまう。
NHKは最近、私がツイッターでしきりに記事を紹介しているように、河瀬なんちゃらという、アベ夫人とも親密らしい人が監督した東京オリンピックの映画で、「金もらって反対デモに参加した」という人のコメントを検証もなしに捏造して、責任者もわからないという、とんでもないことをやってのけたりしているが、放送全体の流れや基調は、むしろ野党が主張していることとそう変わらない。ということは、保守も含めた、これがもう既成事実の、目をそらせない状況なのだろうか。弱者をしいたげてしいたげて、一部の富裕層だけが必死で金をかき集める方向が、もう行き詰まってどうしようもなくなっているということを、もはや強者の方さえも、認めなくてはならない事態としか思えない。
自公政権も岸田首相も全然期待も信頼もしてはいないが、現政権の支持率が上がっているのも、まあわからないではない。支持の理由が「他の内閣よりまし」というのも、そりゃアベやスガと比べれば(当面、比較できる「他の内閣」って、それしかないだろ。民主党政権がどうだったかなんて、ちゃんと知ってる人なんか、もはやいるわけがない。ネトウヨや自公政権のお題目みたいな批判として以外はさ)ただの普通のあたりまえのことしかしていなくても、ちゃんとして見えるのは当然だ。
岸田首相が変なバランス感覚で改憲やら軍備増強や何かに走るのが相当に心配だが、少なくともアベやスガの、国民のことをちっとも見ていない様子は、現政権には見られない。上手か下手かは別として、基本的にすることの優先順位は守っている。すきあらば、自分の仲間の金もうけや、自分の名誉や業績や、そういうことを横目で見て、いつGO TOキャンペーンを突っ込もうか、と、そわそわしている気配がないだけでもましだ。
それにしても、岸田政権の支持率が上がっているのを一番不快に思っているのは、きっとアベだろう。だからと言って現政権を支持しすぎても、またまずいのが難しい。
アメリカのトランプもアベもそうだが、いったんああいう無能と狂気のコラボを最高位につけて権力をもたせたことのツケは、まだなかなか終わらない。それを復活させないために、どうするべきかをよくよく考えなければならない。
久々にお店で買ったゴージャスな花が、いい香りを漂わせている。今日は寒すぎて、とうとう石油ストーブをつけた。だから環境は快適だけど、それでも仕事はなかなか進まないのよね。