まったく正気の沙汰じゃない

新シリーズ「馬の中」なんですが、「砂と手」シリーズの中の「アカデミアにて」と同様、この新シリーズの中にも、実は２００４年に他の作品と同様に書いていて、忙しくなったかなんかで、中断してしまってた「１２日間」という、そこそこの長編がありました。

「アカデミアにて」と同様に、あまりに時間がたっているし、四十年間中断していた「水の王子」シリーズを再開完成させた夢みたいな体験があるとは言え、これはあれとはちがって一つの作品の途中で中断しているのですから、いくら何でも二十年の空白の後に接ぎ木するのは無理だろうと、「アカデミアにて」と同じ方法で、あとがきでもつけて未完成作品として処理しようと思っていました。

ところが原稿を整理していたら、思いがけなく作品世界にまたさまよいこんで、気がついたらふいと続きを書き始めていて、そのまんま数日後には何とか完成してしまいました。

もちろんその間、家事も他の仕事もうっちゃらかして、猫にはなかば愛想をつかされ、部屋も庭も極限まで荒れ果て、ブログもメールも手がつけられず、各方面に失礼しまくりでしたけれど。

何しろあまりに昔のことで、すでにこのホームページにアップしている、「１２日間」に続ける方法がわからない、思い出せない（笑）。

しょうがないから、ブログで少しずつ、続きをお見せしようかなあ、紙本にして出したって皆さんが買って下さるかどうかわからないし、などと、あれこれ迷っています。

何しろこれはもう、本当に我ながらいろんな意味で暴挙というしかない暴挙で（笑）、成功したのが嘘のようです。

とりあえず「１２日間」のイラストの一部をまた紹介しておきます。いやー、「砂と手」シリーズももうすぐ完成するので、そっちの方のイラストもご紹介したいんですけどねー。なかなかそういっぺんにはやれない。