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ななななんだかなあ

予告通り、今日(もう昨日か)はこのかっこうで歩き回って来ました(笑)。場所は行きつけのお店です。

出かける前に国葬をテレビとラジオでちらと見たのですけど、岸田首相と菅さんの弔辞は、以前の雑誌の記事と似て、これという内容はなく、すごく個人的な「いつも打ち合わせをしていた」「いなくなってどうしたらいいか」とかいう述懐や、日本を強い国にしたという理由で、秘密保護法だの戦争法だのの成立を評価し、要するに私の視点では罪悪でしかない業績を列挙し、「若い人や女性のためにつくした」と、あれだけ国会で女性議員に露骨に敵意をむきだしにした人とはあまりにもかけはなれた賞賛をし、公文書改ざんや森友加計桜などにはもちろん触れず、どういうか耳が汚れるというのは、こういうことだろうと実感しました。空疎な内容と気味悪い感情移入が合体すると本当に醜悪なものができあがります。

いいよまあ、葬式なんてそういうことよくあるのだから。ただ、私の税金使ってやってるからには、こういうこと言われてもしかたがないと思うのよ。アベファンだけで勝手にやってりゃ私だって放っときます。

それより、ちょっとびっくりし、Hanada読んだときと似て、また元首相に不本意ながら同情したくなったのは、葬儀自体が何だか安っぽくて、ちぐはぐで変。16億(きっと以上)かけたのなら、いやその百分の一千分の一の予算でも、心をこめてセンスがよければ、もっとずっと素敵な空間と時間を演出できたと思うのよ。これも人の葬儀にいちゃもんつけるの悪趣味ですが、公金使ってやる以上、何せ私もスポンサーのかけらですからね、「あんなバカの葬式にふさわしい、つまらん出来だ、ざまーみろ」なんて喜ぶ気分にはなれないのですよ。不本意ながら。

祭壇が第一変。アベ氏のでかい写真が中央正面の高いところにどんと工夫もなく置かれて、周囲の花だか何だかも、映像で見るとカステラの切り身並べたみたいで、どうもぱっとしない。弔辞の中で岸田氏や菅氏がやたら強調してたのは「強い日本」「世界の中心で輝く日本」をアベ氏がめざしてたということで、はー、美しい国ってそんなのをめざしてたのかよ、クラス会でめだつ奥さまみたいになるのが理想の終点だったのかよと、あらためてあきれ果てたのですが、そんならそうらしく、日の丸とかもっと効果的に使ってディスプレイすればよかろうじゃありませんか。それが写真の半分ぐらいのちっこい日の丸を下の方に申し訳みたいにぺろっと広げてあるだけで、へ、この人たち、国も国旗も決してそんなに好きじゃなかったんだろうなと、ひしひしとわかる構図。

私はアベ氏がめざしたものも、彼自身もいっこうに評価はしませんが、曲がりなりにもとにかくも葬儀をしようと思うなら、その心根を最大限にくんでやって、美しく気高く偉大に見えるように演出してやるもんじゃないですかねえ。式次第にも会場設営にも音楽にも、まるで心をこめて手をかけた感じが見られなかった。

ツイッターでも、似たような指摘がなされています。

私はちゃんと聞いてないけど、音楽に明るい人たちからは、こんな感想も。

思わずオグリキャップ(引き合いに出されて迷惑だろうが)の葬儀の画像を探してしまった。本当だ。祭壇がとてもきれい。何よりも、この馬を愛した人たちの心がつまっているし、伝わってくる。葬儀だの行事だのイベントだのって、恐いなあ。

で、結局、こういう印象に。

まあ、そりゃ私のかっこうだって、悪趣味にはちがいないけどさ(笑)。
この写真を撮ってもらったお店で、国葬の映像の感想を話して「英国女王の葬儀はどうでした?」と聞くと「それはもう素敵でしたよ」とのこと。「そっかー。国葬は何であんなひどい会場設営になっちゃったんだろ」と私が嘆く(笑)と、「きっとめちゃくちゃ予算の中抜きして、ろくすっぽお金もかけてないんですよ」とのこと。

ほんともう、ひょっとしたら喜ぶべきかもしれないし、会場設営担当に統一教会に恨みを持つ人でもいたのかもしれないけど、でも、とにかく二重三重に、私の税金をドブに捨てられたって感じが強い。

いやもう、皮肉でも身びいきでもないんですけど、「葬儀会場の近くで抗議行動なんてけしからん、ひどい」みたいな意見もあるけど、ああいう周囲の抗議行動がなかったら、もっとしまらない、しらけまくりの国葬になっちゃったんじゃあるまいか。周囲で盛り上げて注目させた分、感謝した方がいいんじゃないか。とまで思ってしまうのよ。

今日は実はもっと真剣に黙祷を捧げるべき人がいる。でもいっしょに書くのがいやだから、明日にでも改めて書く。あー、でも画像だけでもあげとくか。ちょっとでも多くの人に知ってほしいから。(コメントも見てね。上のいろんな引用もそうですけど。コメントもとても参考になりますよ)

 

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カツジ猫