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マジどうすんのよ

兵庫県知事があいかわらず辞任はしないと宣言していて、記者会見で(たしか自民党や維新に申し訳ないとかで)涙したらしい。こっちが泣きたいわと思ってる人が多すぎると思うが、まあそれはそれとして。

私は男女を問わず公私を問わず、ちゃんと話さねばならぬ際に泣く人間は話にならんと思っているし、好きじゃない。
 しかし私の好みはさておくとして、それが必要だったり効果的だったり利用したりする人はいるだろうし、それはまあわからんでもない。
 しかし、この際この場合、ここで涙して一体全体何の得があるのか見通しがあるのか、それが全然理解できない。そんな計算もできなくなってるのか、もともとできない人なのか知らんが、こんな状態の人がトップにいるのはいくら何でも無茶だ。

とは言え、同じようなめちゃくちゃな状態に目をつぶって、やめることも消えることも絶対に拒否している集団が自民党なのだから、変な二重写しになって、そのことにもうんざりする。

アメリカではハリス氏とトランプ氏の討論が、私は見なかったがネットの評価で察するに、ハリス氏が好調でトランプ氏はよれよれで、もう彼女とは討論しないと言っているらしい。
 まあひとまずちょっとほっとしたが、こんなことで安心したりしている自分も世界も情けない。トランプの言ってることなんて、まともな論戦になるはずもない粗雑で乱暴で、そもそもこんなのが候補になること自体、あり得ない程度のひどさだから、普通の相手なら勝ってあたりまえだろう。

誰かが、「トランプが銃撃されて人気がバカ上がりして、それで追いつめられたバイデンが候補辞退して、ハリスで民主党がまとまって形成が逆転した。あの銃撃がトランプにとどめをさした」と分析してたのには、笑った。たしかにそうかもしれないが、まったく時の流れはわからない。

予定通りに今日の午後は喫茶店にこもって、パフェやパスタを食べながら『ハックルベリー・フィンの冒けん』を読み上げる。昔読んだ子どもの本は、よっぽどうまくまとめてあったのか、おおむね忘れている内容はなく、ただすべてがこってりとぜいたくに話が長くなっていた。それでもそんなにイライラもしないし、退屈もしない。ハックとジムのたくましさと素朴さが、こちらの心も強くする。病的な繊細さがかけらもないんだよなあ。

それに柴田元幸氏のぶっ飛んだ訳だが、文法や仮名遣いを無学な野生児ハックらしく、わざとむちゃくちゃにしてあるのだが、それが全然読む邪魔にならず、すらすらするする目に流れこんで来るのは、よっぽど工夫してあるのか、すごいっちゃあすごいわ。私もときどき適当にこんな「子どもの文章」もどきを書いてみたりするが、初めっから、こんなのはしょせん無理だとどことなくあきらめているから、やることが適当だ。うまく処理しようという配慮を最初から放棄している。「水の王子」シリーズだったら「畑より」とかね。

柴田氏がどこまで苦労されたのか、それとも自然にこうなったのか、どちらにしても読者としては助かる。自慢や工夫のあとが全然見えなくて気にならないのが、逆にすごいことだと思う。

ところで、最後の最後のある人物の死に、ハックはこれという反応をしていない。でも私が読んだ子どもの本では、ここで彼はそれなりに、「いや、どんな人でも(略)…ああ、神さま!」みたいに一応嘆いたみたいな記憶があるのだが、どうだったろう。ものすごく好きでしゃぶるようにくり返し読んだ本ではなかったから、あまり自信はないのだが、なんだかちょっと確かめたいなあ。もう手元にはその時の本は多分ないし、田舎の書庫にもあるかどうか。古本で買っちゃったら、いくら何でも私もバカよね(笑)。←う、注文しちゃったよ…。

暗くなって水まきに庭に出たら、高々と天にのびた真紅のバラの横に蜘蛛が巣をはって宙に浮かび、その向こうに淡く名月に近い月が。思わずちょっと撮ってみた。どうかな?

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カツジ猫