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旧正月

映画「ダウントン・アビー」がそろそろ上映終了になりそうなので、お天気もいいし、思い切って町まで見に出かけた。一度しか行ったことのない映画館で、うろ覚えに道を覚えていたから何とかなるさと思って出かけたら、道を一本まちがえて上映に間に合わず、しょうがないから、そのまま引っ返した。天気はいいし、ドライブだけでも楽しかったが、何となくしゃくだったので、家の近くまで戻ってから、預けっぱなしだったクリーニングを受け取り、まだ明るかったから、そのまま、行きそびれていた初詣に行った。宗像大社は人も少なく、うらうらと境内に陽があたって快適で、おみくじも大吉だった。

いつものように、それから近くの鎮国寺にお参りした。梅がもう満開で、境内はピンクの雲がただよっているようだった。ただ、回りは明るいのだけど、建物はもう閉まっていて、一応入れはしたけれど、中はほとんど闇で、線香もろうそくも供えられなかった。暗い中でお参りするのもちょっと楽しくて、仏前に座って手を合わせ、またあらためて来ますと言って引き上げた。まあ、毎年、御神酒と線香を買って、護摩木も供えて、甘酒を飲んで帰って来ることにしているし、あそこの雰囲気も好きなので、ひな祭りのころにでも、また来よう。おみくじは、ここのも大吉だった。こんなこと初めてじゃないかしらん。何だかかえって恐い気がする(笑)。

帰りの車中のカーラジオで、今日は中正月の元日と知った。ちょうどよかったじゃないか。

Xの投稿で見たけど、今の若者のほとんどは、「戦争になっても行かない。逃げる」と考えているらしい。私の話した若い人の言ってたことは、珍しくはなかったのだな。頼もしいようなうれしいような、その一方でアホもええかげんにせえと思うようなで、何だかくらくらめまいがする。まあいいや、私は丸谷才一じゃないからな。彼の書いた小説「笹まくら」は、徴兵拒否した若者の逃亡生活と戦後を描いている。彼も、この小説も、ものすごく好きというわけではないが、どよーんと重い苦しさが、読みやすく美しい文章で語られていて、今でもいつも、心と言うより身体のどこかにまつわっている。国家が戦争を始めたときに、逃げるというのは、たとえば、ああいうことなのだ。あんなに力と心をこめて描かれた作品が、今の時代に徴兵や戦争を語るとき、誰からも思い浮かべられもしないのかと思うと、私が作者なら、虚しくてきっと死にたくなるだろう。

原作「ペリリュー」のラスト

恐くないのかしら

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カツジ猫