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点字と手話と

そーら見ろ(私は何と戦ってるんだ?)。

降りそうで降らない岸田政権かオオカミ少年みたいな天気が私は一番キライである。今朝なんか、台風で大雨かと思いながら、わかったもんじゃないと曇り空で雨もぱらつく中、しっかり水まきをしてやった。果たしてしばらくしたら、うらうらと日が照ってきやがる。その後何度か雨がぱらついたが結局一度も本当には降らぬまま夕方になった。

いくら何でも夜には降るかと思ったけれど、またスーパーで衝動買いした安売りのガーベラひと鉢、植えてやりたくもあったので、ついでにほぼ闇の中を、そこそこ水まきしてやった。そうしたらほらね、10時すぎても雨は一滴も降らない、風も吹かない。明日はおおごとになるのかもしれないけど、とにかく今日一日イライラしながら雨を待って、結局庭の花にも木にも水をやらずに日干しにしたかもしれないと思うと、無駄になるかもと思いつつ水まきしといて本当によかった。

大相撲が始まると高校野球もそうだが、さしあたり片手間に見たり聞いたりするものがあっていい。死にものぐるいの努力をした選手や力士に失礼なことではあるが、全力しぼって人生かけた戦いを、気軽に横目で見物できるのは、コロセウムに日参するローマの貴族なみのぜいたくかもしれない。

娯楽の少ない昔は、テレビの前で家族でスポーツ番組を見ていたから、母が先代の琴ノ若を「きれいなお相撲さんやねえ。横綱になって土俵入りとかしたらいいのにねえ」と目を細めていたのなどを思い出す。母も死んでしまったから、今の力士たちや取り組みの感想は聞くこともなく、その種の記憶はもう上書きされることはない。特に悲しいとか淋しいとかは思わないが、そういうところにも容赦ない時の流れは感じる。

プロ野球の方も気づけばセパ両リーグともマジックが点灯していた。特に混戦と混乱の中でどうなるのやらと思っていたソフトバンクホークスが、抜け出していたのには驚いた。先日見た試合では大活躍した牧原選手が、インタビューで「コロナで自分たちが休んでいた間に若手がすごく活躍して、ファンから『彼らの方がたのもしい』みたいなことを言われたので、ムカついて(とは言ってなかったか)刺激になってがんばった」とか話してたので、何とまあ変わってないなあと吹き出した。

前にも『ホークスの3軍はなぜ成功したのか?』の感想をここで書いたとき、牧原選手の負けず嫌いといじけっぷりの描写が白眉だとほめたっけが、きれいごとではない、こういう気持ちが露骨にあらわれるのが、彼の特徴だし魅力だろう。
私はこうやって、自分より上にいる者への嫉妬や羨望をエネルギー源として成長しやがる人間というのがほとほと苦手で、絶対そばにいてほしくない。しかしホークスのチームメイトやライバルたちは、そのへんをうまく処理して、ぎらぎらめらめらの嫉妬の炎もうけいれつつ、仲よくたがいに成長しているようで、そういうの、私にはできなかったなあ、今後も無理だろうなあと、かぶとを脱いで感心する。別のことだが、最近重篤の猫さんを看病しつつ、健康なもう一匹をちゃんとかわいがっている知人を見ても、愛猫キャラメルの死後、もう一匹のミルクをどうのたうっても愛せなかった自分とひきかえ、尊敬と感嘆の念しか浮かばない。自分のいたらなさや欠陥を、つくづくと思い知らされる。死ぬまでにあらためるパワーはもうないと思うけど。

というか、もう今さら改めなくてもこの年じゃ先は長くないから、そう困らないだろうし、と思ったりして。そこは何となく気楽なんだよな。

先日紹介した「あずかりやさん」の主人公の青年は盲目である。でも点字やパソコンで知的生活を充実させている。また現実では最近、近くの高齢者の方々で、すごく頼りになる矍鑠とした方々が、耳が遠くなられて相談がしにくくなったのが残念で、何とかならないものかと思ったりもする。

Windowsが切り替えになるとかで、パソコンを買い換えるかどうか担当者の方と相談しているのだが、その時に私がその話をして、「私もその内、目や耳が衰えてしまうかもしれない。それを考えて新しいパソコンの機能とかを考えるべきかもしれない」「いっそ、点字と手話を習っとこうかと思うけど、今から学んでも間に合うかどうか。十分使わないうちに寿命が来たらもったいないし」とか言うと、相手は「ものすごいリスク対策ですね」と感心してくれた。

あーもう、こんな無駄話書きまくっちゃうのも、仕事や勉強の計画が遅々として進まないことからの逃避だわー、それに尽きるわ―。

写真は本日の夕顔。

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カツジ猫