映画「ヒックとドラゴン」感想集「ヒックとドラゴン」感想-1

字幕が近くでやってないので、しぶしぶ吹き替えで見たんですが、けっこうよかったです。睡眠不足で体調も気分もよくなかったのに、全然眠くならなかった。爽快感に包まれっぱなしでした。「告白」のときもそうだったけど、これだけ緊張感と昂揚感がとぎれずに最後まで行ってくれる映画に会えると幸福です。

主人公の少年ヒックは、宣伝ポスターなんかじゃ「弱虫のヴァイキング」になってて、まあたしかにそうしか表現しようがないかもしれんけど、微妙にちがうよね、弱虫とは。身体は貧弱だけど、やる気はまんまんだし。ドラゴンと戦おうっていう。

彼の仲間たちもそうだけど、古代のヴァイキングの村とはいえ、まるで現代社会のような若者たちで、それが楽しい。
ヒックと仲よしになるドラゴンの、かわいらしさはもう、これでもかというぐらいで、基本的にあれ、猫ですね。しぐさも表情もうっとりするほど愛らしい。最高に恐ろしいドラゴンにしちゃ、かわいらしすぎるんだけど、「誰も姿を見たことがない」最強の怪物だから、あの実体は誰も知らなかったわけなんだろうなあ。

「ソルト」の感想でも書きましたけど、共同体の中でひとりちがう価値観をもち、皆にかくしてこっそり異文化や異民族と交流するというのは、私には小さいときからなじんだ感覚で、すごく共感できましたし、これをどういうかたちで解決するんだろうと、終始どきどきしていました。
映像も音楽も何もかも最高にすばらしかったのですが、実はその解決のしかたが、唯一不満です。でもそれが、かなり決定的に不満です。
好きな映画の悪口言うのは楽しいもので、じっくり言わせてもらいます…が、明日は早いので、今夜はここまでに(笑)。

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カツジ猫