映画「アナと雪の女王」感想集映画「アナと雪の女王」感想(おまけの1)
やっぱ、こっちから書くか。
でも「おまけ」となると、相当の雑談や極論や、変な言いがかり(笑)もまじって何でもありですから、あまり真剣に読まないで下さい。だいたい知ってる人は知ってると思うけど、私は皆が立派と言ってるものに、いちゃもんつけはじめると浮かれてとまらなくなる癖がありますからね。せいぜい気をつけますが、お見逃しを。
そもそも、私は昔から美空ひばりも島倉千代子も石原裕次郎も吉永小百合もキライなんですよね。友人の一人は美空ひばりが嫌いと言ったら、知り合いから「国賊だ」と言われたそうで、だったら私は何なんだろう。とにかく同世代の日本人ならだいたい好きにちがいないと思われるもので、好きなものがあまりない。あ、そう言えば浅田真央の話もあったな。あれは本人がどうこう以前に、人気がありすぎて閉口したんですが、まあその話もまたゆっくり。要するに誰もかれもがほめちぎるものは、それだけで私は二の足踏んで色眼鏡をかけるんです。
そうは言ってもこの映画、私も一応は好きになろう楽しもうとはしたんですけどね。いやまあ、グチはこのくらいにしとくとして。
ネットをのぞいて見てみると、最近では女性の同性愛もけっこう認められてるようで、これはそういう傾向だか趣味だかの人に歓迎されてる面もあるようですね。それは私も大いに喜ばしいし、いい世の中になってきてると思うし、私自身も女性同士の友情でも愛情でも恋愛でも家族愛でもまったくキライじゃありません。どころか、多分大いに好きです。
でも、この映画、そういう私でも「ああ、そう言えばそういう要素もあるか」と思ったぐらいに、見ていてまったく、そういう方面でもそそられませんでした。あれだけ、美しい姉妹がくっついてからんでべたついて追っかけて拒絶して抱き合ってるというのに、まるで色っぽさも切なさも胸苦しさも恥ずかしさも感じなかった。うーん、ひょっとして私はトシ取って枯れたのか? 不感症になってるのか? まあその可能性もないことはないが。
結局ねー、前に書いたことに戻るんですが、わからんのよね、あの二人が、何だかよく。何考えてるのか何感じてるのか。仲よく遊ぶ姉妹で、事故で一方が相手を傷つけ、でもって遠ざけられ、やがて会ってなつかしくてうれしくてと、道具立てだけはしっかりそろうけど、それってすごく表面の絵柄だけで、何が何してそうなってるのか、肝心なところがちっともわからない。
私今うっかり「遠ざけられて」と書いたけど、そこだってよくわからん。両親は何を思ってか、そこもようわからんのだけど(強大な魔力を持った幼い娘を「コントロールの方法を学べ」って、部屋にとじこめて治療も訓練も何もしないって、どう考えてもそれ虐待だろ。手袋はめさせた以外何をしたん? じゃあの両親が残酷かバカか、その両方かっていうと、そうでもなくて、見たとこ普通に優しい親っぽく描いてるだろ。もうそのへんも何だか適当で中途半端でひたすら気持ち悪いんだよなー。何だよいったい、わけわからん、スライムみたいに小ぎれいな、いやスライムは小ぎれいじゃないけど、とにかく、つるっと、のめっと、いい人そうな、あの夫婦はよ)、どうせようわからん二人だから、死んだのをいいことにこっちも忘れてやるとして、じゃあ、その後三年だっけ、その間、部屋に閉じこもってたのはエルサの意志なの、それとも他の誰かの意志なの?
いったい国王夫妻の死後、あの国におけるエルサの権限と責任は、いかほどの、いかようのものなのでしょう。まったく国民の意志も感情も描かれてない、あの美しいゾンビの群みたいな人々が町を行き来し物を売り生活している、この世のものとも思えない不気味な国は、誰が治めて管理して掌握しているのでしょう。三年間っちゃ長いですよ、いくらおとぎ話の世界でも。現実には、どんな共同体でも一日支配者がいなかったら、ごみがたまって町は汚れて民は暴動起こすんじゃないの。これは現実じゃないから、んなヤボなこと気にすんなったって、そんならそれで皆が最後までノー天気ならまだしも、扉か門かが開いた瞬間、いきなり貿易がどうたら王位継承権がどうたら生臭い現実っぽい話がてんこ盛りで押し寄せて、ドラマを進める重要な要素になるんだからずっこけるわさ。木に竹を接いだどころか、切り絵細工に粘土細工、いやビルディングを接続してるようなもんでしょ。異次元、異空間に近いものをほんっとにご都合主義で、ねじりあわせてるとしか思えん。見てて、頭がくらくらしてくる。
ふう、息が切れたから、ちょっと休みます(笑)。