福岡教育大学物語27-かゆいところに手がとどく

れれれ、また日常雑記を書いていたら、教育大問題になってしまった。すみません。お見苦しいところがあれば、ひらにご容赦を。

福岡県議会で、福岡教育大学の問題がとりあげられました。共産党の高瀬議員の質問です。
学生、教職員、市民の皆さん、どうぞ読んで下さい。
もう、かゆいところに手がとどくと言いたいぐらいの、行き届いた質問です。

できましたら、県議会の皆さまには、「理事が交渉の席で、教授を『おまえ』よばわりしている」ことも、ぜひ知っていただきたいですね。

フェイスブックでのやりとりでも書きましたが、私はどちらかというと、「おまえ」は好きで、詩を書くときに好きな相手に呼びかけるのなどに、よく使うのですよ。猫にも、親しい学生にも。

ある意味、心を許した、抱きしめても、寝てもいい相手に使う、大事な大切なことばです。だから、公式の席で赤の他人になれなれしく、しかも敵意をこめて脅迫めいて使うなんて、もう、貴重なものが汚されたみたいにぞくぞく寒気がします。人前で性器を露出して喜ぶ人を見たような感覚かもしれない。大切で尊いものなんだから、しっかり隠しておけよみたいな(何のことだか)。

そういう個人的な話になったついでにもう言ってしまいますと、その理事さんの「おまえ」よばわりが飛び出した組合との交渉ですが、話し合いの事案のひとつは、証明書の写真撮影の件でした。組合のチラシに団体交渉の報告として書いてあるので、書いてもかまわないんだと思うけど。

何でも、職員証を新しくするのに、全教職員の写真が必要になって、以前はパスポートなどと同様、自分で規定に合った写真を持って行けばよかったのですが、今回は大学で一律、一括して撮影することになったらしい。それはまあ、形式を整えたり手間を省いたりまちがいをなくしたりしたいだろうから、わからないでもない。むしろ、あらま、えらい親切やな、珍しいこっちゃ、そんなサービスして、と私はちょっと思ったぐらい。

ところが何か、その写真のとり方が、自分の前に四角いホワイトボードか何かに名前を書いたのを持って、ちょうど犯罪者が警察で撮られるような形式で撮影することになったんだそうです。

それはいやだという声が多くて、組合がそういうとり方はしないでほしいと要求したらしい。ところが大学側はそれを認めなくて、「ボードを持つ撮影は、マグショットと言って社会で一般的に行われている(手っ取り早くネットで確認したら、マグショットは犯人の逮捕後にとる写真、という記事しか出て来なかったけどなー)」「人権侵害などという変な言いがかりはやめてもらいたい」「ほんのちょっとの間だけがまんすればいいこと」と言って応じないままだそうです。

いやーもう、長くなるからまた書きますが、私もう、そりゃ大学側も組合もどっちも悪いわけじゃないけどさ、こんなしょーもない、賃金とかカリキュラムとか人事とか予算とか重要なことに比べれば、どうってもないこと(そういう写真のとり方でいいじゃん、という話じゃないですよ!)に、両者が貴重な時間さいて、まともに議論してるのが、ぐったりします。

こんなの、両者の関係が特に良好じゃなくても、普通だったら、「あれ、まずいですよ、皆やだって言ってます」「そうかね、いいと思ったけどな」「やっぱ、まずいですよ」「んー、じゃどうしたらいい?」ぐらいのやりとりで、片づく案件じゃないですかね、ちがいます?
いや、それがそうならないところが、今の教育大の状況なんだというのは、逆によくわかるけど。

それで、しかも、ここからは私の感情的な感覚になるから、そのつもりで読んでね。そういうやりとりの中で、大学側は、

「写されたくない傷などがあって、気になるのなら、申し出てもらえれば移す角度とかは検討してやってもいい」

「アザがあるのを見られたくないとかいうのであれば写真の修正も相談には応じるが、あまり修正しすぎると本人ではなくなるので、希望を完全に認めるというわけではない」

と発言したのですと。

いやそういう問題じゃないやろ、ということを超えて、私この発言って相当ひどい発想、感覚と思うのですけどね。人権侵害というありふれたことばにしてしまうとそれまでだけど、いやじゃないですか変じゃないですか皆さん。

アザがあっちゃ悪いのか。傷はかくさなきゃならんのか。とっさにこういう発言が親切なつもりで出てくるというのが、もう致命的に救いがない気がしてならない。

組合の先生たちも紳士的淑女的ですよね。私がその場にいたら灰皿か湯のみ投げてるわ。いやまあ最低でもにこやかに、「それは学長はじめ大学執行部の公式のご見解ととってもよろしいのでしょうか」と確認しとくわ。失礼な。
私ね、もうちょっと若くて血気さかんだったら、こんなこと言う理事さんがいたら、家に帰って焼け火箸かナイフで顔に永遠に残る傷つけて、次の団体交渉に出ちゃると思う、いやマジで。

なんか、それも共産党が質問してる問題案件なんだけど、教育大は、特別支援学校を敷地内に作るとかって計画もあるんでしょ。あそこは地盤が脆弱で災害時の避難区域にも指定されてないのに大丈夫かって話もあるけど、地盤以上に大丈夫かよ、大学のトップがこんな発想で、障害を持った子どもたちとか受け入れられるのかよ。
もとより学内には、障害児教育とか特別支援とかいうコースや講座がきっちりあります。でも、トップの皆さんにまずは研修受けてもらった方がいいんじゃないの、どう考えても。

でも、研修受けてもだめだろうなあ。少なくとも急場の間には合うまい。
組合ニュースのチラシの文脈から考えて、この「傷があるなら配慮する」と、おそらくは悪気もなく発言した理事さんは、「おまえ」と教授を呼んだ人と同じじゃないかと思うのね。そういう感覚、そういう発想の人なんですよ、かなり多分、骨の髄まで。

理事になるのだから、何かきっと有能な面をお持ちの、なくてはならない人なんだろうと思います。じゃ、それでいいから学長も事務方も他の理事も、そういう方面で活躍していただいて、こういう発言はしないですむように、かばえよ、気をつかってカバーしとけよ。何なんだよもう。こんなしょーもない案件で時間とるから、この人も見せなくていいことを見せてしまうことになるんじゃないかよ。理事になってもらったからには、大切にしろよ、ええもうまったく。

…と私も四方八方に何を怒ってるんだかわからない内にもう昼過ぎてしまったではないか。ええいもう、仕事に戻るぞ、買い物に行くぞ。

あ、学生の皆さんへのメッセージはもうちょっと待ってくださいね。多分今日中には書く。

 

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カツジ猫