福岡教育大学物語31-大先輩の話

どうせ、学内の皆さまや、もしかしたら学長や理事の方々も見ているかもしれないので、ちょっと気分転換の雑談を。

昨日、福教大の卒業生と電話で話すことがあって、「教育大がいろいろ大変でね。寺尾先生が学長になってから、いろいろあって」と言うと、「え、テラオがどうしたんですか」だって。

これでぎょっとするのはシロウトで、こんな呼び方するのは、だいたい授業を受けた学生が多い。「あ、ひょっとしてあなた授業受けた年代?」と聞くと、「そうです。実は自分の上級生が授業中に大げんかして」と言うので、「何でまた」と聞くと、「何でも、班別にわかれて教材研究して発表する演習で、他の学科のグループは素直に言われたとおりにやったんですが、自分の上級生のグループは、討論を重ねた結果、テラオが作るように言ったプリントは、『作っても意味がない資料だ』という結論に達したので、作らないまま演習をして、当然怒られたけど、反論して、授業中に大バトルになったそうです」。えええ。

「それで単位はどうなったの」と聞くと、「いい点じゃなかったけど、ちゃんと単位はもらえたそうです。まあ、学生の方も、まじめだったわけですよね、今考えると」。たしかにね。熱いよ、いろいろ、まったくもう。

今の学生なら、多分やらないだろうな。そして今の教師なら、単位をやらない人もいるんじゃないかな。私もどうするか、ぎりぎりのところじゃ断言はできない。少なくともこの話は寺尾先生にとってそんなに悪い話じゃないと思うのだけどね。
ちなみに、そのグループのリーダーの、バトルくり広げた学生は、今や立派なベテラン教員だそうです。

多分そこには、当人たちは気づかなくても、おたがいに、弱い立場の学生には相手への信頼があるし、強い立場の教師には相手への余裕がある。
昔ほどではないにしても、それは、今だって教育大のあちこちにあるし、なくなってるわけじゃないと思うのです。教師と学生の間だけの話ではなく。

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カツジ猫