福岡教育大学物語67-「知らない」と「慣れ」の間で
前にも書いたように、福岡教育大学の学長の選定が始まっています。
立候補者は明日発表されるようです。
意向投票つまり学内の教職員の投票はありません。
現学長が指名した12名の委員による選考会議が、候補者から学長を選びます。
その委員の方々に、どれだけ参考にしていただけるかはわかりませんが、市民や学内の教職員や学生の皆さんに、あらためて、教育大の現状を知っていただきたくて、市民の有志でチラシを作ることになりました。
私もお手伝いをしていたのですが、そのために今回あらためて、いろんな資料に目を通していると、呆然とし、愕然とすることが多すぎて、もう文章を書くのも、考えるのもいやになるぐらい落ちこみました。
これまで、このブログでずっと、教育大の状況について私の感じたこと、考えたことを書いて来ました。状況をよく知らず、その場にいない者が、ますます事態を悪くすることだけは、どうしても避けたいと思いましたから、学長や大学当局を傷つけるような書き方はしないで、誰が悪いというわけではないという視点で書いてきたつもりです。
私も役職者だったことがあります。必死によかれと思って苦労したことでも、理不尽なほど努力も苦心も無視して攻撃され批判されると、感情的にならざるを得ません。怒りだけが先走り、判断力も鈍ります。
今の学長や、その周辺の方々の苦労を無視して、結果だけを批判することで、その人たちの怒りを招き、事態を悪化させるのではないかと、この今も、私は大変恐れています。
しかし、それでも、誰の責任であるにせよ、今、教育大で起こっていることの数々は、あまりにもひどすぎる。
そして、市民の多くや、他大学の人たちは、この事実をあまりにも、多分、何もほとんど知らないままでいすぎる。
もしかしたら、学内の教職員や学生でさえ、すべては知らないままかもしれない。
一方で、このようなことが、もう十年近くも続いていると、その場にいる人たちの中には、やはり、「慣れ」も生まれて来ます。
どんな異常事態でも、とにかくそれで毎日が過ぎて行けば、自分でも他人でも、どんな状況に立たされているのか、見ていても見えなくなり、感じられなくなってしまう。
信じられない、数々の事実に、知らない人は気づかない。
その事実の中で生きている人は、それに慣れて、気づかなくなる。
あらゆる、悲惨や悪を生む場所は、そうやって支えられ、育ちます。
「慣れ」た人も、「知らない」人も、どうか私が見つめよう、手渡そうとしているものを、冷静に受けとめてほしい。反論も、もちろん、あるなら、してほしい。
私たちの作ろうとしているチラシの原稿の一部です。
過激という人もいれば、甘すぎるという人もいるから、最終的には、どうなるかわかりませんが、参考までに、ここで、ご紹介します。
このチラシも、これ以後のも、内容はすべて、私や「再生を願う会」が、お伝えしてきた内容です。その点では、新しいものはありません。
ただ、少しでも多くの方に見て知っていただきたいため、記述は簡単に、記事は短くしています。
パソコンでチラシのの画面が見にくい方のために、文章は、別に引用してお見せしておきます。
福岡教育大学。私たちの気がかりなこと(1)
過去二回の学長選で起こったこと
2013年11月
学内の意向投票(かつての学長選挙)で寺尾前学長88票、新人候補123票
これを無視して学長選考会議で、寺尾前学長の続投を決定
2015年11月 寺尾前学長の任期満了 新学長の選出
10月13日に突然公示 候補者推薦は26日締切 意向投票は廃止
学内有志の推薦した候補と寺尾氏の推す櫻井氏が立候補 櫻井氏が学長に
寺尾氏は副学長として学内行政に関わることに
意向投票の結果の無視、意向投票そのものの廃止
任期を終えた前学長が副学長として留任
いずれも前代未聞であり、学内に大きな不信を生んだ。
後者については選考会議内でも疑問や批判があった。
今回も、これに類したことが起こるのではないか?
市民有志(名前が入ります)