オオクニヌシの兄たち(水の王子覚書5) 2024年01月22日(月) ミーハー精神 自民党の安倍派の派閥を解散するとのことで、関係者の人たちが安倍元首相に申し訳ないと涙にむせんでいるのを、ニュースでちらと聞いた。この人気はもちろん私には理解不能だが、先日テレビでトランプの支持層にふれて、あの非常識な強引… [続きを読む]
やばいやばいやばい(水の王子覚書4) 2024年01月21日(日) ミーハー精神 「覚書」の1に書いた、タイトルだけ残ってる三つの短編なんだけど、その中の地震と津波を題材にした、めちゃくちゃ脳天気な作品「沖も」(仮題)の構想がほぼできてしまったじゃないかいな。 何もしたわけじゃないのよー。メモ一つとっ… [続きを読む]
ガラスとお金と文字(水の王子覚書3) 2024年01月19日(金) ミーハー精神 どーせファンタジー文学だし、どーせとことん時代考証無視だし、古代にあり得ないはずのものが次々登場するのなんか、はなから気にしてないわけですが、それでもついつい、遠慮して、ぼやかして、ごまかしていたのが、「水の王子」の世界… [続きを読む]
あと三つ?(水の王子覚書2) 2024年01月19日(金) ミーハー精神 さて、多分書かないだろうと思いつつ、ふらふらもわもわ頭の中で、空想や構想がうごめいている、あと三つの短編というのはですねえ(笑)。 どうせ、全十二巻の中で解決してない問題はいっぱいあるのですが、ひとつはコトシロヌシたち若… [続きを読む]
「水の王子」覚書1 2024年01月18日(木) ミーハー精神 はあ~、「村に」に続くAmazonの電子書籍&紙本、紙本の校了はすんでいたのだが、さっき電子書籍の校了も完了。電子書籍は横書きなのだが、とても読みやすくていい感じなので、楽しんでいただける本になりそうでうれしい。 ただし… [続きを読む]
もう一つの初仕事 2024年01月15日(月) ミーハー精神 年明けまもなく、地域の方との研究会で「ささやかな初仕事」をすませたと書いた。それはその通りなのだが、実はもうひとつ、とんでもない初仕事を敢行中だった。 去年「水の王子」という自費出版の小説を第五巻まで刊行して、これで完… [続きを読む]
水の王子・「岬まで」31(最終回) 2024年01月15日(月) ミーハー精神 第十章 夜が明ける 「夜明けまでに料理ができあがるのかしら」台所のあちこちに灯った灯りの淡い光の中で、ウムギが悲鳴のような声をあげた。「豆もまだよく煮えていないし、昆布も味がしみていないわ」 「だからせめて昨日の内に、… [続きを読む]
水の王子・「岬まで」30 2024年01月15日(月) ミーハー精神 ※ 「ヤノハハキは文字通り、水を得た魚のようだったよ」オオクニヌシは言った。 「生き生きとして、まるで何十歳も若返って行くようだった。ああ、それでつながる、ああ、それでわかる、と言いながら、聞いている間にも… [続きを読む]
水の王子・「岬まで」29 2024年01月15日(月) ミーハー精神 ※ 「あとはもう話すことはほとんどないと言っていい」オオクニヌシは疲れたように枕に身体を沈めて目を閉じた。「フカブチをクエビコにまかせて、私とサルタヒコは、にせものの二人の王をしばり上げ、兵士たちの武装を解いた… [続きを読む]
水の王子・「岬まで」28 2024年01月14日(日) ミーハー精神 ※ 外は曇って来たのだろうか。また雪がふるのかもしれない。 それだけではなく、どこか無気味な落ち着かない空気があたりにただよいはじめているようだった。クシマトの表面の目が、あちこちに、うろうろとすべるように動… [続きを読む]
水の王子・「岬まで」27 2024年01月14日(日) ミーハー精神 ※ 「父上たちはどうやって、フヌヅヌたちとの話し合いをつけようと計画しておられたのですか」コトシロヌシが尋ねる。 「こちらから出す条件は簡単だった」オオクニヌシは言った。「フヌヅヌには以下のことを告げること… [続きを読む]
水の王子・「岬まで」26 2024年01月14日(日) ミーハー精神 ※ 「ウカノミタマって人のことを父上はまだ全然話してくれてませんよね」コトシロヌシが言った。「彼はどういう人だったんです?」 「さしあたりフカブチは彼のことが大嫌いだったな。今もそうだが」オオクニヌシは言っ… [続きを読む]
水の王子・「岬まで」25 2024年01月14日(日) ミーハー精神 ※ 「私はどれだけ寝ていたんだ?」オオクニヌシはあくびをしながら、そう聞いた。 「一日とひと晩」コトシロヌシが窓辺から戻ってきて、枕もとに座りながらほほえんだ。「そんなに長くじゃありません」 「一年も寝て… [続きを読む]
水の王子・「岬まで」24 2024年01月13日(土) ミーハー精神 ※ 何かもう、そのことを予測していたように、コトシロヌシがうなずいた。 タカヒコネも静かな表情のままだった。 驚いたのはニニギだけで、「どちらにですか?」とせきこんで聞く。 「フヌヅヌとオミヅヌの町だ」… [続きを読む]
水の王子・「岬まで」23 2024年01月13日(土) ミーハー精神 第九章 旅の果てに 数日ふり続けていた雪は夜の間にやんだ。オオクニヌシの家の回りは小さい畑も森も小道も一面にまっ白く埋もれて何もかもがなだらかに丸く、朝日にきらきら光っていた。よろい戸を開け放していっぱいに開いた窓の、… [続きを読む]