水の王子・「沖と」5 2024年02月06日(火) ミーハー精神 第五章 ツクヨミ 木々の枝を押しわけながら、タカマガハラの船が地上に着き、かぐわしい花や草や水の香りが一気に濃く甲板を包んだ。下ろされたはしごを伝って最初に乗りこんできた村人は、もともとタカマガハラの戦士だったアメノサグ… [続きを読む]
水の王子・「沖と」4 2024年02月05日(月) ミーハー精神 第四章 シナツヒコ シナツヒコはタカマガハラの戦士として一応の訓練は受けていたし、中程度の船なら指揮官をつとめたこともあった。しかしここ何年かはヨモツクニとの戦いも終わり、地上も一応平穏だったから、船に乗り組むこともなく… [続きを読む]
とっとりあえずアメノヌボコは(水の王子覚書13) 2024年02月01日(木) ミーハー精神 「沖と」から読み始めた方もいらっしゃるかと思いますので、いくつかご案内を。というか弁解を。 日本神話特に古事記上巻をモチーフにしていますが、もはや奇想天外を通り越しているかもしれないファンタジーですので、ゆめゆめ本当の神… [続きを読む]
水の王子・「沖と」3 2024年02月01日(木) ミーハー精神 第三章 イザナミ イザナミは、まちがっていた。 クシマトは黒々と目の前にそびえ立つ波の壁を見て動きをとめたわけではない。 そんなものに彼らは恐怖も興味も特に感じはしなかった。めったに見ない、珍しいものがあると漠然と意… [続きを読む]
水の王子・「沖と」2 2024年01月29日(月) ミーハー精神 第二章 アマテラス ほとんど同時に三人は目をさましたらしかった。 空に届くかと思われるほど、高い山々が重なり合った崖の間の、こじんまりした神殿で、アマテラスが寝台に起き直って耳をすましていると、隣り合う父母の部屋から物… [続きを読む]
あー、びっくりした!(水の王子覚書12) 2024年01月29日(月) ミーハー精神 まったく、何ということだ。 今朝、ぼんやりと机の上を片づけていたら、いきなりもう、「沖と」の冒頭が書きたくてしかたがなくなった。ノートも紙もボールペンも、外出用のバッグに突っこんでいて、部屋の反対側にしかない。十歩も歩… [続きを読む]
水の王子・「沖と」1 2024年01月29日(月) ミーハー精神 (「水の王子」全十二巻のおまけというかエピローグ「沖へ」の開始です。なお、ファンタジー世界で奇想天外な設定とは言え、津波のことを題材にしています。ご承知の上、閲覧にはご注意下さい。) 第一章 クシマト 大地の奥底で何かが… [続きを読む]
さてと、この手は?(水の王子覚書11) 2024年01月29日(月) ミーハー精神 「湖よ」が何とか行けそうだし、「川も」もちょっとおぼろに固まってきたし、「沖と」はもはやぐつぐつ煮詰まってる段階なので、そろそろ書き始めようかしらん。でも、他の仕事もたまってるからなあ。奥庭にレンガを運ぶとか、枯れた鉢の… [続きを読む]
これはそろそろネタばれか?(水の王子覚書10) 2024年01月28日(日) ミーハー精神 なかなか書き出せない続編というかエピローグと言おうかの「沖と」(「沖も」よりこっちがよさそうなので変えちゃうもんね。笑)の挿絵イラストもどきを、欲求不満の解消がわりに描いてるんだけど、さすがにこれは、かなりネタバレになり… [続きを読む]
浮かばなーい(水の王子覚書9) 2024年01月26日(金) ミーハー精神 追加三部作、しつこく言ってるように、「沖も」(仮題)はほぼ固まってるし、「湖よ」(仮題)はいつでもまあ、どうにでもなるんだけど、「川と」(仮題)が、まーーーーったくなーーーんにもイメージが思い浮かばない(笑)。 まあ、こ… [続きを読む]
マガツミとタカヒコネ(水の王子覚書8) 2024年01月26日(金) ミーハー精神 これ、「沖も」用のイラストなんですけど、あんまり突拍子もない設定だから、見ても絶対何のことかわからなくて、多分ネタばれにはならないと思う…(笑)。 タカヒコネって古事記でも名前がはっきりしてないところがあり、いろいろ便利… [続きを読む]
急いじゃいけない(水の王子覚書7) 2024年01月25日(木) ミーハー精神 書くかどうかわからない続編(しつこいな)、無理はしないで、ぼちぼち書こうと決めてるのですが。暴れ馬の手綱を引いてるように。 さりとて、あんまり寝かせておくと鮮度が落ちて腐ってしまって勢いがなくなる。 ワインやウィスキー… [続きを読む]
湖さがし(水の王子覚書6) 2024年01月24日(水) ミーハー精神 書くかどうかわからない、追加の三つの短編だけど、「沖も」(仮題)は、どっちみち何か書けそうだし、ラストの「岬まで」のエピローグとしてくっつけても、量的にも内容的にもそんなに違和感はなさそう。 でも、「渚なら」の前にくっつ… [続きを読む]
オオクニヌシの兄たち(水の王子覚書5) 2024年01月22日(月) ミーハー精神 自民党の安倍派の派閥を解散するとのことで、関係者の人たちが安倍元首相に申し訳ないと涙にむせんでいるのを、ニュースでちらと聞いた。この人気はもちろん私には理解不能だが、先日テレビでトランプの支持層にふれて、あの非常識な強引… [続きを読む]
やばいやばいやばい(水の王子覚書4) 2024年01月21日(日) ミーハー精神 「覚書」の1に書いた、タイトルだけ残ってる三つの短編なんだけど、その中の地震と津波を題材にした、めちゃくちゃ脳天気な作品「沖も」(仮題)の構想がほぼできてしまったじゃないかいな。 何もしたわけじゃないのよー。メモ一つとっ… [続きを読む]