九条の会関係戦争法案反対のちらし、4種
目次
(29日の集会の宣伝用にいくつか書いたのですが、使うかどうかわからないので、こちらに紹介しておきます。一部でも全部でも、どうぞご自由にお使い下さい。)
チラシ一枚目
この法案は憲法違反です。
憲法は、国や政府の横暴から私たち国民を守るものです。
「憲法守って国滅ぶ、では困る」という人がいますが、その前に「憲法壊して民滅ぶ」です。憲法学者の圧倒的多数が「違反」と言う法案を成立させるのは、国民にとっては自殺行為です。
この法案は欠陥法案です。
国会中継を少しでも見た人なら、法案の中身について首相や閣僚が、ろくに答弁もできないのに驚き、不安になるでしょう。
政府の閣議決定で提案を決め、衆院では強行採決。ひとつに一年かけてもいいほどの重要な内容の法案を十一法案一括して審議する。こんな雑なやり方の結果、条文の解釈も語句の定義もまったく不十分で、実際の現場で使えるようなものではありません。
この法案で「中国の脅威」は防げません。
政府が本当に中国の脅威に備える気があるなら、そもそもTPPへの参加はやめて食糧自給率を高めて農業を保護し、ミサイル攻撃された際の対策は皆無の川内原発は再稼働させず、これまで憲法九条の存在で好感を持たれてきた中東諸国との関係を決定的に悪くして敵を増やすようなこんな法案は作らないでしょう。「中国の脅威」がもしあるとすれば、一番それに鈍感で何もする気がないのは安倍内閣です。
この法案が必要な理由は、もう何も残っていません。
「避難する際の輸送船の保護」「ホルムズ海峡の機雷除去」など首相が当初言っていた理由はすべて、今では根拠がなくなっています。テレビ番組で火事やけんかにたとえた首相の説明は、多くの国民の失笑をかいました。
この法案は自衛隊員にとっても国民にとっても危険すぎます。
自衛隊員は、捕虜になった際にはジュネーブ条約の保護さえ受けられない状況で、国際的には戦闘行為とみなされる非常に危険な「兵站」作業にあたることになります。おそらくその対象地域は中東諸国を含み、日本の国内でのテロ行為につながる可能性も高いです。
この法案を安心してまかせられる首相とは、とても思えません。
「選挙で信任された」と言いますが、その際の公約はアベノミクスのみが押し出され、安保法案は296項目中の271番目、多分誰も見ていません。
「絶対に戦争にならない」などと首相は理由もなく断言しますが、これでは答弁にもなっていません。
「以前もいろんな法律や条約を成立させる時に、『戦争になるから』と反対されたが、ならなかった」とも言いますが、それは「されたが」ではなく「されたから」、監視が強まり政府も慎重になった結果です。
チラシ二枚目。一枚目と中身は同じ。くだけた書き方になっています。
「とにかくめちゃくちゃ危ない法案。自衛隊が世界中どこにでも行ってアメリカの戦争に協力できるようになっちゃう。しかも政府は『戦闘行為じゃない』とか意味不明なこと言ってるけど、武器弾薬の補給するんだから敵から攻撃されないわけがない。そして捕虜になったらジュネーブ条約の保護さえ受けられない。気の毒すぎるよ、自衛隊員が。こんな適当な法案で行かせちゃだめだよ」
「国民だって危ないよ。アメリカの同盟国と見られて、あっという間にテロの標的。国内のどこでも安全じゃなくなる。誰にとっても、ひとごとじゃない」
「憲法に違反してると憲法学者が言ってる時点で、もう廃案しかない。憲法って国や政府の横暴から私たちを守るためにある。『憲法守って国滅ぶでは困る』なんてバカなこと言う人がいるけど、その前に『憲法無視して民滅ぶ』でしょ。政府に憲法守らせなかったら、私たち自分で自分の首しめると同じやん」
「国会中継見てびっくりしたのよ。首相も大臣も法案の中身について、まるで答えられないでしどろもどろ。閣議決定とか手抜きなやり方で提案したツケが回って、中身が全然練れてないのね。こんな法案、そもそも現場で使えるわけない。それも命をかけた現場で。もう本当に冗談じゃない欠陥商品」
「中国の脅威への抑止力になるって言うけどね、アメリカが日本のために中国と戦争なんかするわけない。そんなこと世界中がわかってるから抑止力になんかならないよ。尖閣も竹島も、全部個別的自衛権で対処できるから関係ない」
「だいたい中国がそんなに恐いなら、ミサイル攻撃されたらどうしようもない川内原発を再稼働させるのがおかしかろ。それに、この法案が通ったら、これまで憲法九条があるからって好感持ってくれてた中東やアフガンでも日本は嫌われて、危険な敵が増えるだけ。政府が本気で中国のこと心配してるんだったら、こんな法案作らないよ」
「安倍総理が理由にしてた避難船の警護もホルムズ海峡の機雷も、もう根拠がないってことで、このごろは口にもしない。火事やけんかにたとえてテレビで説明したのも、笑いものになっただけ。あと『選挙で信任された』って言うけど、その選挙のときの公約ってアベノミクスばっかりで、安保法案なんて公約296あった中の271番目だよ。そんなの基準に信任した人なんかいないって」
「あと首相は『前にもいろんな法案を決める時「戦争になる」と反対されたが、戦争にはならなかった』って言うけど、勘違いもはなはだしい。『あったが』じゃなくて『あったから』、監視が強まり政府も慎重になって、戦争にならなかっただけ。そんな分析や考察もできないなんて」
「少しでも疑問や不安があったら、今はとにかく『やめて』『ちょっと待って』と言おう。それをことばや行動であらわさないと。私たちの未来を人にまかせてしまってはいけない。黙っていては変わらない、じゃない。黙っていたら、悪い方に変わってしまう。もう、とりかえしがつかないぐらいに」
チラシ三枚目
(原爆投下の日に、長崎市長)現在、国会では、国の安全保障のあり方を決める法案の審議が行われています。70年前に心に刻んだ誓いが、日本国憲法の平和の理念が、いま揺らいでいるのではないかという不安と懸念が広がっています。政府と国会には、この不安と懸念の声に耳を傾け、英知を結集し、慎重で真摯な審議を行うことを求めます。
(同じ日に、被爆者代表)今政府が進めようとしている戦争につながる安保法案は、被爆者を始め平和を願う多くの人々が積み上げてきた核兵器廃絶の運動、思いを根底から覆そうとするもので、許すことはできません。
(デモに参加していた創価学会員)池田名誉会長も武力による『抑止力』という考え方を、否定的に捉えています。公明党は今こそ原点に返るべきです。支持母体である私たちが声を上げれば、現状を打開できるかもしれません。
(自民党を離党した参院議員)政党で一番まっとうなのが自民党だと思っていましたが、最近はまっとうでない判断が多い。私も自民党員としてまっとうな方向に導くのが務めだとは思う。だからこそ、私は参院の自民党会派を離れたんです。目を覚ませ、自民党!と。見過ごせない事態に黙っている方が不誠実ですよ。
(憲法学者)いま我々が何よりも考えるべきことは、史上最悪の政権の退場です。この国は“狂った迷走状態”に入っている、日本丸という巨大な船。船長がいかれているのですよ。それなのに周りのクルーが『あんたが大将』と担いでいる。我々はこの船のオーナーであり受益者です。狂ったような船員集団を追い出さないといけないのです。(小林節さん)
(ノーベル賞受賞者)憲法9条は歴然と生き続けているのに、それをなし崩しにしようとしている。政権が有事だと思ったら戦争ができるというのはとんでもない話で、立憲主義に真っ向から敵対する。(益川敏英さん)
(特攻隊員を見送った元予科練)若かった我々が、生まれ変わってデモ隊となって立ち並んでいるように感じた。学生さんたちに心から感謝する。今のあなた方のようにこそ、我々は生きていたかったのだ。
(ネットから)友人から聞いた話。恩師からの手紙に「30日(の国会前の大集会)は身体の許す限り国会前に行きます」とあったという。84歳の恩師は、85歳のお連れ合いとともにいらっしゃるとのこと。この国の未来のため、命を削って戦っておられる先輩がここにも。
(漫画家)ここ最近の右翼的な動きは、とても怖い気がします。安倍首相は、おそらく中国と韓国を頭に入れた上で、それ(集団的自衛権)をとおそうとしているのでしょうけれど、僕はたとえどんな理由であれ、戦争は絶対にやってはいけないものだと強く思っています(蛭子能収さん)
(安倍首相、野党の質問中に自席からヤジ)どうでもいいじゃん、そんなこと。
チラシ四枚目
8月23日の各地の集会での若者たちのスピーチから。
19歳こころさん「平和を誓って以後70年を歩んできた唯一の被爆国として、また震災から原発の仕組みとそれがもたらす悲劇を経験した国民として世界に発するメッセージは、『戦争へつながることを許す法案』なんかじゃありません。私たち日本人には、世界に対しても大きな責任があります」
「相手を威嚇し剣を向けるやり方は、間違ったメッセージを送り、取り返しのつかないことを引き起こします。そして実際に巻き込まれていくのは、政治家ではない、私達市民です」
「『早く質問しろよ』『そんなことどうでもいいじゃん』というセリフがとっさに口から出るような人が私たちの国の総理であることが、本当に情けないです」
大学生桃李さん「一人の人間が声を上げることこそ今求められています。一人一人がパワーです。その力を諦めることも捨てることもしないでください。平和や民主主義や未来を守るために使いましょう。あなたがあなたである限りは、決して無力なんかではありません」
「最近思うことがあります。現政権が人権や民主主義や憲法など先人たちが守ってきたものを顧みない、自分の目先の利益だけを考えて笑う、異常な政権だと、もしかして本当はみなさん気がついているんではないでしょうか。でも、政治は政治家に任せればいいとか、デモは怖いとか、友だちがいなくなりそうだとか、思って体が萎縮していませんか」
「私は後悔してうずくまって声を殺して泣くようなことはしたくないし、そうするしかない世の中になんてしたくありません」
◆8月前半に行ったロイターの中堅・大企業への企業調査によると、回答した270社のうち、今国会中に安倍首相が安保関連法案を成立させる方針であることには反対が62%を占めました。反対の理由として目立つのは「国民の理解が不十分」(食品)である中で、「手続き、進め方が強引すぎる」(機械)といった指摘が多く、また「外交関係が困難になり、海外取引等の経済にも波及すると思われる」(運輸)など、ビジネスへの影響を懸念する声もある」とのことです。
◆先日会ったお母さんの話。「高校、中学、小学生の子どもがいる。この法案が心配でいてもたってもいられない。奨学金の返済のために自衛隊に入らなくてはならなくなる『経済的徴兵制』のことを思うと、子どもに奨学金は取らせられない。子どもも大学進学をあきらめると言っている。何としてでも廃案にしたい。東京の30日の国会前の大集会に行こうかと思い詰めている。まわりの人と、そういう話をする場がほしい。そういう機会が本当にほしい」