九条の会関係九条の会一月のチラシ
(むなかた九条の会が1月に配布するチラシの裏の、私の原稿です。たぶん今日あたり、赤間か東郷の駅で皆が配布するでしょう。通りかかったら、どうか受け取ってくださいませ。なお、コピーしてお使いになるのなら、いくらでも、ご自由に。)
あけまして、大丈夫ですか?
こうやってチラシを配っていると、本当にたくさんの方が受けとって下さるのですが、受けとらない方の中に「大丈夫です」と言って行かれる方がときどきいらっしゃいます。
え、何が大丈夫なんだろう、北朝鮮(朝鮮民主主義人民共和国)に親しい方がいて独自の情報を得ておられるのだろうか、皇室にゆかりの方で日本がどんな危険な状態になっても自衛隊が命をかけて守ってくれることになってるのだろうか、ご自宅のお庭に巨大なシェルターがあって原発の事故でここ一帯が放射能で汚染されても何十年かは地下で生きのびられるのだろうか、アベ首相の秘密をつかんでいていざとなったら何でも言うことを聞かせられるんだろうか、ケイマン諸島の銀行に莫大な貯蓄があって憲法が変えられて戦争できる国になったらすぐにジェット機で海外脱出できるんだろうか、などなど、こちらはとっさにあれこれ考えてしまうのですが、ネットで調べて見ましたら、そんなややこしいことではなく、これはコンビニや若い人の間で今広まっている「いえ、いいです」と断るときに相手を傷つけないように工夫した言い方で、朝日新聞でもとりあげられたことがあるとか。上司から「今夜飲みに行かないか」と誘われて「大丈夫です」と答えてOKしたと誤解されるといったトラブルも多いそうです。
今は一応「誤った敬語の使い方」として目上の人には使わない方がいいとされているようですが、ことばは生き物ですから、だんだん定着して行くのかもしれません。何より私が考えたのは、アベ首相がモリカケ問題も沖縄の保育園や小学校での米軍の飛行機事故も北朝鮮との交渉も原発の安全も何もかも放っておいて「憲法を変えましょう、皆さん!」と理由もろくに説明しないで言ってきた時、「大丈夫です」と言うのは、なかなかいい使い方かもしれないということでした。
もっとも、今のアベ政治ではそれはたちまち「あ、はいはい、変えていいということですね」と解釈されてしまうでしょう。案外国民の皆さんは「変えないでいい」の意味で「大丈夫です」みたいな反応をしているのが、すでにそうとられているのかもしれません。危ない危ない。
2005年3月、つつましく発足した「むなかた九条の会」は、今では「オールむなかた市民連合」をはじめ、多くの団体や政党、そして個人の方々と広く深く手をつないで、世界や国の未来から宗像市の町づくりまで、平和と民主主義を守るために活動しています。先日のサンリブ前の署名では1時間ほどの間に若い人たちをはじめ54名が改憲反対の署名をして下さいました。
皆で心から「世界と日本と私たちの未来は大丈夫です」と言えるようになるために、今年もよろしくお願いします。