九条の会関係むなかた九条の会通信・第三号(2006.10.2)

先日のテレビドラマ「僕たちの戦争」は、
現代の若者と、昭和19年の特攻隊の若者が、
タイムスリップで入れかわってしまう話でした。

その原作の小説(荻原浩 双葉文庫)に、こんな文章がありました。

「歴史は、何もしなければ変わらないのじゃなくて、
何もしなければ変わってしまうんだ。」

「ロベレ将軍」という古い外国映画があります。

戦争末期、理由もなくナチスに捕まって銃殺される直前の人たちが会話する場面で、
一人が「なぜ私が殺されるのだ。何もしなかったのに」と言います。
すると、もう一人が言います。
「私もあなたは何もしなかったのだと思う。だから殺されるのです。
なぜあなたは、何かしようとしなかったのです?」

●○11月12日(日)、宗像自治会館で、講演会をします○●

講師は 久藤平八郎さん

元第十航空艦隊神町(じんまち)基地所属正八位海軍少尉で、第一期飛行専修予備生徒出身で、戦闘機の操縦に行って還って来られました。
現在は日本棋院普及指導員六段として、NHK福岡文化センター、朝日カルチャーセンター、TNC西日本新聞宗像文化サークルで、囲碁教室講師をなさっています。
「むなかた九条の会」の最初の9名の呼びかけ人の一人です。

「僕たちの戦争」「出口のない海」など、最近、映画やドラマに海軍がよく登場します。
そこでの生活を実際に体験した一人として、当時のお話を聞きたいとお願いしたところ、
「それよりも、むしろ、終戦の時には平和憲法などとんでもない、まだまだ戦えると思っていた私が、その後この憲法はいいと考えが変わってきたことを、ぜひ話したい」とのことでした。「仲曽根など、今の自民党の人たちは当時、新しい憲法を大歓迎していたんですよ」とも言われます。

久藤さんは一方で、「国旗や国歌を大切にするのは日本国民として当然」と考えておられます。
そのようにさまざまな意見を持った人たちが、「九条を守りたい」と思っていることの大切さも、この機会にたしかめたいです。

実は久藤さんは、戦争をあつかった映画やドラマは海外のも日本のも、決してごらんにならないそうです。テレビにそういう画面が出ると、チャンネルを変えるそうです。
「戦後、『蟹工船』という映画を見た。労働者のストを鎮圧に来る海軍の少尉が『斉射!』と号令をかける時、それが自分の姿と重なって見えて、耐えられず、それ以上見ないで外に出た。それ以来、戦争映画もドラマも見ない」と、おっしゃいます。

そのような気持を持って生きておられる方々は、きっと他にもおられるのでしょう。
同じ時代を生きた方々も、そんな時代を知らない若い方々も、ぜひ、おいでになって聞いて下さい。過去と現在を結び、それを未来につなげるために。

映画「日本の青空」を成功させましょう!

いま、ひとつの映画が作られようとしています。

鈴木安蔵という憲法学者がいました。治安維持法によって京都大学を退学になり、その後、弾圧の中で、明治憲法や自由民権運動のすぐれた研究を行ってきました。戦後、民間で作られた「憲法研究会」に40歳の最年少で参加し、「憲法改正要綱」を会が作成する中心となりました。

この時期に民間で作られた憲法改正案は十数種ありましたが、GHQはこの「憲法草案要綱」を高く評価し、これが、明治憲法とほとんど変わらない政府草案を拒否してGHQ草案を提出する動機となったと言われています。GHQ草案には、「憲法改正要綱」の内容が多くとりいれられ、「アメリカが押しつけた憲法」と決めつけられる今の憲法には、このように、日本の気鋭の学者たちの日本の歴史と伝統にもとづく綿密な研究が反映されていました。

この映画はドキュメントや記録映画ではありません。若い一人の雑誌編集者の女性が取材の中で、鈴木安蔵とその人生を知るという劇映画として作られます。監督は「GAMA-月桃の花」の大澤豊氏。著名な俳優たちも参加して、この秋、撮影開始の予定です。

この映画の協力券(1枚1000円)を販売しています。団体などで100枚(10万円)以上購入していただくと(もちろん個人でも)、制作委員の一員として、映画の最後のタイトルクレジットに掲載します。映画が完成したら、この券で全国どこの上映会でも鑑賞できます。
ご購入希望の方はお知らせ下さい。映画の成功のために、1枚でも10枚でもぜひお願いします!

11月3日は、こちらに集合!

九条の会 福岡県連合会主催の会合が行われます。

名称    「憲法フェスタ」 (仮称)
と き    11月3日(金)   午後1時~4時
ところ    福岡市中央区 「警固公園」
内容    講演と歌舞で訴える

問い合わせ先  福岡市中央区舞鶴2-7-3
はかた共同法律事務所内
九条の会・福岡県連合会
TEL  092-752-3208
092-731-2740

◆「次回の定例会は11月5日(日)、赤間西コミュニティセンター(三郎丸バス停から城山の方へ徒歩3分)どなたも参加可。ぜひどうぞ!

◆「むなかた九条の会」の連絡先は
宗像市土穴五七七―四伊藤好信(℡・ファクス0940-32―3377)
100円払えばどなたでも会員になれます。署名用紙の返送や請求もこちらへ。

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