九条の会関係九条の会8月のちらしです

(選挙中は、いろいろ制限があって、チラシに書けないことが多く、ほぼ二か月ぶりの文章になりました。長い間の変化しつづける状況を、どうまとめるか悩みましたが、これでいいと今は思っています。コピーしてお使いになるなら、いくらでもどうぞ。)

折れない、逃げない、切り捨てない

むなかた九条の会世話人代表 板坂耀子(福岡教育大学名誉教授)
(2016.8.8.)

参院選や都知事選の結果について、新聞やテレビは「与党の勝利」「野党共闘の惨敗」などと書きました。この報道はまちがいです。

改憲が争点の重要な選挙を、NHKをはじめとする各局がまったく事前に報道せず、安倍総理も徹底して争点隠しをやったにもかかわらず、福島と沖縄では現閣僚が落選し、前回は自民党が圧勝だった1人区で11人の野党共闘候補が当選し、自民党の都知事候補は落選しました。

これで与党の勝利とはとても言えません。改憲勢力も安倍総理も、この結果に決して安心はできていないし、自信を持ててもいないでしょう。

これは、野党と市民が、戦後初めてといっていい協力と結束の中、死闘とも言える必死の戦いをして、平和と民主主義を守ろうとした結果です。

宗像や福岡でも野党統一候補のいない中、私たちはせいいっぱいの力を合わせました。2000枚以上のチラシを配布し、1000人近い電話をかけた人たち、連日の街頭宣伝を行った人たち、初めて票読みをした人たち。

その結果、宗像では共産党の票数が初めて公明党を上回り、福岡では民進党がトップ当選しました。これは支持政党を超えて「改憲を許さない」と訴えた多くの市民、それに応えて下さった方々の意思表示です。そのお一人お一人に、あらためて深く感謝いたします。

この結果を恐れた安倍政権は選挙後すぐに、映画「標的の村」に描かれた沖縄の高江にヘリパッド基地建設のために、大規模な機動隊を投入しました。新内閣の公明党を除く全員は極右で知られる「日本会議」のメンバーで、防衛相の稲田氏のこれまでの発言と経歴には世界の諸外国が不安や疑念を抱いています。

当然ながら、選挙の結果や、その前後の個人や政党の動きに絶望し、不安を抱く人もいます。でも、ネットにあった、次のような書きこみをごらん下さい。皆、傷つきながら苦しみながら、けなげに、確実に、強く、成長しています。

「大尊敬してた宇都宮さんがちょっと怪しくなってきて、信頼してた蓮舫さんに裏切られて、ただ自民党ファシズムと闘いたいだけなのになんでこんな過酷な思いをしなきゃならないんだ。でも絶対折れないもん。 」「僕も今までは闘えるまで闘って、それでもダメだったら日本を捨てようと思ってきた。それが住む価値もない国家に対する最大の攻撃でもあると信じてきた。でも、それは自分が守りたいと思う人を切り捨てることでもあると相模原の事件をきっかけに気づいた。脅威が存在し続ける以上は闘うしかない。」

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